【ソウル=山本雄史】民主党の岡田克也代表は2日、韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相らと会談するため、ソウルを訪れた。
1月の代表就任後初めての外国訪問で、外交面で存在感をアピールするのが狙い。3日には朴槿恵(パククネ)大統領とも会談する方向で最終調整している。
朴氏との会談について、岡田氏はソウル市内で記者団に
「野党第一党の代表として、日韓関係を少しでも前に進めたい。安全保障や外交の問題、歴史認識などが主たる話題になるのかなと思っている」と述べた。
また、「首脳会談もできないような状況は極めて残念だ。
(安倍晋三首相と)条件をつけずに会われた方がいいと朴氏に申し上げたい」とも語り、一度も開かれていない日韓首脳会談を促す考えを改めて示した。
一方、岡田氏は2日午後、朝鮮王朝の文物が展示されている「国立古宮博物館」を訪問し、民主党政権時代に韓国への引き渡しを決めた李氏朝鮮時代の儀典書「朝鮮王室儀(ぎ)軌(き)」の一部を見学した。
朝鮮王室儀軌は、菅直人内閣の外相だった岡田氏が日韓関係の前進を目指して引き渡しを主導。平成22年8月、菅首相が過去の植民地支配へのおわびを盛り込んだ「日韓併合100年」の談話を発表した際、引き渡しが明言された。
岡田氏は「朝鮮民族にとって非常に貴重で大事なもの。渡してよかった」と振り返った。
岡田氏の訪韓には、
近藤洋介役員室長、
辻元清美政調会長代理ら4人の国会議員が同行している。