USJの進出報道もあって、ひときわ熱い視線を浴びている沖縄。調査すると、実は都道府県別経済成長率は全国トップクラスだったことが明らかに! 今後も値上がり期待大の“かりゆし銘柄”を緊急調査した。
県内GDP成長率は3%超えへ!? 外国人観光客は60%増!
「日本全体を見れば景気は回復途上ですが、沖縄県に限れば3年前から景気拡大局面が続いており、全国でもトップクラスの活況です」
そう力強く語るのは、琉球銀行傘下のりゅうぎん総合研究所調査研究部長の久高豊氏。国内のGDP成長率はここ3年間、
1.5%前後で推移しているが、沖縄県単体で見ると’12年度3.1%、’13年度3.5%、’14年度2%前後というように、
平均3%近い高成長を記録している
最も失業率の高い県として知られる沖縄(6%台)だが、経済成長率は全国でも群を抜いているというのだ。
それはマーケットの成長性とも同義。アベノミクス効果で15年ぶりの日経平均2万円回復ともなれば割高感が出てくるが、
沖縄関連銘柄に限れば先高感がある。ヒルトン、ハイアット、フォーシーズンズと外資系大手ホテルチェーンの進出も相次ぎ、最近ではユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の新テーマパーク建設がニュースとなったばかり。沖縄がひときわ内外から熱い視線を集めているのが、その理由だ。
「USJ自体の事業資金はメガバンクが融資することになるのでしょうが、飲食店や小売りなど地場産業の資金調達ニーズも増えるはず。それに応えるのは、沖縄を代表する金融機関である琉球銀行(8399)と沖縄銀行(8397)になるでしょう」
(SBI証券投資調査部シニアマーケットアナリストの藤本誠之氏)
琉球銀行は予想PERが12倍台。沖縄銀行も14倍台で、ともに日経平均の予想PER17倍台と比較しても割安な水準。
メガバンクと比較すると、若干割高感はあるのだが、沖縄関連としては真っ先に押さえておきたい銘柄だ。
「気が早いかもしれませんが、USJがアトラクションを発注するとなれば有力なのは三精テクノロジーズ(6357)。
ここはメリーゴーラウンドやジェットコースターなど遊戯機器の大手です。PERは11倍、PBRは0.4倍台と割安感も目立ちます」(藤本氏)
新テーマパーク建設で、観光客の増加にも大きな期待がかかる。「円安の追い風もあり、昨年の外国人観光客は前年比60%以上の増加でした。現在の水準が続く限り、
外国人観光客の増加トレンドは続くでしょう」(久高氏)
訪日外国人による消費が「インバウンド銘柄」として注目を集めているが、沖縄インバウンド銘柄にも期待できそうだ。
「JAL、ANAの大手2社からLCCまで格安航空券を一括検索できる比較予約サイト『スカイチケット』を運営するのは従業員たった
15人のアドベンチャー(6030)です。JALとANA、さらにLCCまで一括比較できるサイトは非常に珍しい。アメリカでは時価総額1兆円に達する航空券の一括予約サイトも出てきていますが、アドベンチャーの時価総額はまだ100億円。単純計算すれば株価100倍の期待だってゼロではありません」(藤本氏)
昨年末に上場したばかりのベンチャー企業だが面白いかも。