ようこそ！
『 日 本 語 を 楽 し も う !! 』 へ
また、読みに来てくれたんですね…！
………。
『 井上 』という苗字を
“いうえ”とか
“いがみ”とか
更には
“いどうえ”
などと読む人は
まずいないと思います。
しかし
『 江口 』さんは
“えのくち”
と読んでもらいたいのに
いつも
“えぐち”
と読まれるということで
悩んでいるかもしれません。
“せきやま”
と読む苗字の
『 関山 』さんを
“かんやま”
と読む人も
いるかもしれません。
しかし
『 せき山 』さんは
まず間違いなく
“せきやま”
と読んでくれます。
『 城崎 』と書くと
“しろさき”
でしょうか？
地名ですが
兵庫県豊岡市の
温泉で有名な
“きのさき”
でしょうか？
『 城崎 』と書いて
“じょうがさき”と
読んでほしい苗字のときは
『 城ヶ崎 』だったら
すぐに
読んでもらえるのになぁ…
と思うことも
あるはずです。
………。
珍しい苗字というのは
ただ
苗字に
見慣れぬ漢字が
使われていることだけが
珍しいというものではなく
よく使う漢字であっても…
難読である
読み方が難しい
ということが珍しい
というもの
でもあるんですね。
上に書いた
『 井上 』 も
“いのうえ”
と読めば
よく聞く苗字ですが
上で
そんな読み方を
する人はいないという
例に出しましたが…
“いうえ”
“いがみ”
と読む苗字も
あるようですし…
同じ
『 井上 』を
“いねい”
“いない”
という
珍しい読み方を
する苗字も
あるようです。
………。
さらに
“いのうえ”さん
の場合
『 井ノ上 』
と書く苗字も
あるようです。
………。
カタカナや
ひらがなの入った苗字は
かなり
あるんですね。
………。
それぞれの
苗字そのものに
由来が
ありますから
一概には
言えないのですが…
カタカナ・ひらがな
の入った苗字は…
昔
漢字を
殆ど知らない人が
苗字を
自分で考えて作ったので
カタカナや
ひらがなが入った。
とか
判りやすくするため
読みやすくするために…
態々
見慣れない漢字を
使わずに
誰もが読める
カタカナやひらがなを入れた。
とか
読みやすくするために
ふりがなを
付けるのではなく
直に
苗字の中に
ふりがなを
入れてしまった。
…というような
理由から
カタカナ・ひらがな
が入ったと
考えられるようです。
………。
ただし
本来
漢字で
書いているはず (？)
の苗字が
カタカナやひらがなに
なっているので
その部分の
説明に困るということも
あるようですね。
そんな…
『 サ藤 』
(ｻﾄｳ)
『 運ノ 』
(ｳﾝﾉ)
『 下モ 』
(ｼﾓ)
という
苗字もあるようです。
………。
『 下モ 』さんは
最たるもので…
“ 下 ”
の一文字だけだと
“した”と読むのか
“しも”と読むのか
などと
間違われやすいので…
いっそのこと
読み方を導くための
カタカナを付けて
“しも”
と読ませてしまえ…
…というような
感じだったんでしょうかね。
………。
はたまた
『 サ藤 』さん
『 運ノ 』さんは
読み方は
判りやすいですが
“サ”
“ノ”
は漢字でどう書くんですか？
…と役所の
受付の人などに
改めて尋ねられそうな
感じがしますね。
………。
普通の人が
（平民）
苗字を持つ…。
明治3年に
苗字を持っても
いいですよということに
なったそうですが…
殆どの人が
苗字なんかいらない…と
思っていたようで
敢えて
付けようとは…
敢えて
名乗ろうとは…
しなかったので…
更に
明治8年に
必ず
苗字を持ちなさい
ということになったようです。
何も考えていなかった人は
慌てて
自分の苗字を
考えたのでしょうか？
知って楽しい「苗字」のウンチク
1日1話でわかる面白知識
PHP文庫／丹羽基二
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