ようこそ！
『 日 本 語 を 楽 し も う !! 』 へ
また、読みに来てくれたんですね…！
………。
「こらこら、
そんなに
みっともよくないことを
してはいけません！」
「こんなことでは
大学合格どころか
高校卒業も
おぼつきませんよ。」
「来て頂くなんて
とんでもありません。
こちらから
お伺いしますよ。」
………。
何々ない
“～ない”
という形容詞は
沢山あります。
“有る”・“無い”
“有り”・“無し”
という言葉は
よく使います。
口語でも
文語でも
しょっちゅう使います。
面白いものです…
“～ない”とくると
形容詞の語尾の
“ない”ではなくて
打消しの
有る無いの
“無い”
だと思ってしまうということが
自然に
起こってしまいます。
………。
そして
さらに
この
“～ない”
という形容詞が
一塊
一続き
の言葉であるのに
“ない”
の前で
二つに分かれて変化すると
思っている人が
多いということです。
………。
“仕方ない”
という
形容詞があります。
これは
曖昧に
なってしまっていて
“仕方がない”
といってもいいですが
厳密にいうならば
“手段・方法”
が無いと
特にいうのでなければ
“仕方ない”
となります。
「あの芸人は
いつ見ても
可笑しくて仕方ない。」
「決められたことだから
仕方ない。」
今では
この二つの文は
“仕方がない”
といっても
同じ意味として
通りますね。
………。
言葉は
変化するものです。
………。
最初に書いた
３つの例文は
どれも
形容詞の使い方が
間違っています。
…または
避けたい
使い方です…。
………。
順に
“みっともないことを…”
“おぼつかない成績です”
“とんでもないことです”
と言いたいところです。
………。
この中で
よく問題にされるのは
“とんでもありません”
“とんでもございません”
でしょうか？
もちろん
“とんでもないことです”
“とんでもないことでございます”
というべきですね。
………。
上で
有る無いの
“無い”
と間違える
と書きましたが
良い・悪いの
“よい”
と間違える
というものもありますね。
………。
「おいおい
そこで、やめてしまうのかい？
中々
いさぎがいいじゃないか！」
………。
“潔い”
(ｲｻｷﾞﾖｲ)
という形容詞は…
“たいそう清い”とか
“潔白である”
という意味もあり…
ここでは
“卑怯なところや
未練がましいところがなく
立派である”
という意味で用いている言葉ですが…
決して
“いさぎ”＋“良い”
ではありません。
上の例文では
間にある
“が”
を取ったとしても
“いさぎいい”
という言葉はありません。
正しく書き換えるならば…
最初から書いてきた
他の形容詞の用例の様に
“形容詞＋こと”
つまり
“形容詞＋名詞”
として
“いさぎよいことだね”
でしょうか。
例文のような
くだけた雰囲気を
出すなら
“いさぎよいな”…
また
“こと”
を省略し
そのまま
“～じゃないか”
を使って
“いさぎよいじゃないか”
というところ
でしょうか。
………。
しゃれの判る人
というのは
昔からいます。
…というか
昔の人の方が
しゃれが通じたのかもしれません。
「此れ程の
手厚い持て成し
甚だ忝い。」
身に染みて
有り難いという意味の
“かたじけない”
は
“忝い・辱い”
と書いて
勿論
形容詞です。
冗談
洒落
(ｼｬﾚ)
で
同じ意味に使った言葉に
“忝あり”
(ｶﾀｼﾞｹｱﾘ)
という言葉が
あったそうです。
「こんなに
頂戴出来るとは
忝あるってなもんだぜ。」
形容詞として
使っていないのですが
面白おかしく
動詞で使ってます。
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