星屑のロビンソン <4> | ワールズエンド・ツアー

ワールズエンド・ツアー

田中ビリー、完全自作自演。

完全自作、アンチダウンロード主義の劇場型ブログ。
ロックンロールと放浪の旅、ロマンとリアルの発火点、
マシンガンをぶっ放せ!!

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「車輪は、もう、大丈夫? いつもと変わらずに、進める?」
外れてしまったタイヤを修理したGT400でしたが、イヌ型アンドロイドの走行速度は遅く、そして姿勢は不安定なようでした。
部品が足りず、また、修理に使った部品も劣化が激しかったのです。
「君は修理用のアンドロイドではないみたいだね。残念だけど、また壊れてしまいそうだよ」
振り子のように体を揺らしながらイヌ型アンドロイドはGT400の後をついてきます。彼はザジという名前でした。
「君はなんて名前なんだい?」
「……うーん……」
GT400は答に困りました。再起動した後、少しずつ記憶回路も回復しつつありましたが、大切なことはまだまだ思い出せずにいたのです。




「とにかく船に帰ろう、そうすれば何か分かるかもしれないし」
「ふね?」
「宇宙船だよ、いまはもう動かないけど、僕らはそこに暮らしてるんだ。君がキャッチしてくれた緊急信号も、船にいるココに向けて発信したんだ」

宇宙船。僕ら。ココ。
GT400はザジの言ったことになぜか懐かしさを感じました。
失ったはずのメモリーは壊れているのではなく、活動停止中に内蔵エネルギーを使わないための維持プログラムだったのかもしれません。

「船に帰れば君は充電できるし、ココや僕には分からないデータも解析できるかもしれない。きっと僕やココにはない機能を持っているはずだよ」
「きのう?」
「ああ、僕らはみんな特性に合った機能をプログラムされているんだ、僕は見た目の通りイヌだよ、集音機能に優れていて番犬代わりになる」

僕が持つ力……それはどんなものなんだろう……。
そして、どうして、こんな氷の星にいるんだろう。
しばらく進んでいると、ザジの言う宇宙船らしいものが見えてきました。


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<つづく>


illustration and story by Billy.




前回まで

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