分かるはずないんだよ、なぜなら僕は神なんだ、そう、神様って言われるもの。
死の直後に再生する、いや、違うな、死を前に再生が始まる。
僕は生まれたときはごく普通の、ごく当たり前の子供だった、話したよね、生まれた村のこと、それから初めて恋をした女の子のこと。
僕は……蛇を受け継いだんだ、その女の子から神様を引き継いだ。
意味はもう分かるよね?
僕は、僕らの神は世代と人種と性別を超えて存在し続ける。
理由はひとつさ。
死なないんじゃない、死ねないから生まれ変わりを続けてる。
この体……名前はもう忘れたな、もはや名前など必要ですらない、この今の痩せた少年の体は朽ちかけていて、僕は新たな宿主を探してた。
僕。
そう僕だ、君はもう気づいたろ、僕はもう痩せて衰え、その形態を維持させるすらままならない、単なる入れ物でしかない、かつて彼女を利用したように、この少年もすでに無価値なものでしかない、そこに、君が現れた、それだけなんだ。
君はヒトだ、たかがヒトに過ぎないモノだ、代替品ならいくらだっているだろう? 人類はずっとそんなふうに殺し合ってきたんじゃないか。
“さあ、君は再び神の子として再生するんだ”
呼吸さえままならない。
全身を縛り付けられ、一切の自由を失う感覚。
自由?
そんなものを手にしたことがたったの一度でもあっただろうか?
いま、僕はそれをこの体中に浴びている。
もはや体なんて不要に過ぎない、単なる意思の入れ物に過ぎないようにさえ思う。
意識と知恵とあらゆる力を、すべてをカミに捧げよう。
虚無から離れてゆく全知の感覚だけがある。
話し声が聞こえてくる。
誰かが誰かと話す声。
その声は、どうやら、かつての僕の声のようだ。かろうじて取り留めた自我が消えてゆく。
そう僕は虚無に包まれゼロに還る。
神になる。
そうか、そういうことだった。
吐き気がする。すべてを吐き出し楽になろう。
ほら、夜が始まる。
明日を待たない永遠の夜が僕を待つ。
ねえ。
ねえ、君はまだこんなふうに夜を見たことはないだろう?
さあ、また、終わりが始まるんだ。

“the snake head interviews ”
THE END.
ALL TEXT AND ILLUST BY BILLY.
(ねえ……。
ねえ、これ、オチたって君は思うかい?)