
チリひとつない、だけど荒れた野、雨は降らない、赤茶の土はひび割れた そこから伸びる名もなき緑、
ネオン続いた雑踏にアスファルトを蹴るヒール、思い出す、こそり夜に紛れてさ、ジリアン住んでるホテルを訪ねた、
カギこじ開けて、非常階段、警備員は空砲放った、真夜中赤いサイレン飲まこまれ、僕らは檻に放り込まれた、
秋はそんな季節に過ぎた、
ジリアン、荒野は無人だけれど、トカゲと仲良くなれるだろ、星ひとつが欲しいなら、いまいる星を好きにすりゃいい、
どうせ誰のものでもないし、僕らはここで自由に生きよう、
ジリアン、ここには何もないけど、ついでに僕は何もないけど、いまこの地平は好きにすりゃいい、
目の前は見えないな、それはどうせ誰も同じさ、未来なんていらないよ、たぶん同じ想いだろ、
ムササビが枝を離れる瞬間の、悲鳴にも似たあの叫び、生きてるからだって、何処かで誰かに聞いたような、そんな気がするよ、
ジリアン、この無人の世界、握り合う手はふたつ、温もりが伝わるよ、この瞬間、太陽にも似た熱と光はふたりがつくってるんだ、