長い髪をひとつに縛った、黒目には月を宿らせる赤い縁、首には切り傷、十字に括りつけられて、冥界ゆきを待つだけの、
猜疑心の詐欺師を殺し、神の使いを名乗った聖人なら海に沈めた、貴族の住む街、火の海にして、ひたすら夜に身を隠してた、殺し屋たちを皆殺し、ありとあらゆるナイフを使った、
監視兵にタバコをもらった、そぼ降る静かな雨のなかでさえ、消えてはしまわない悪魔の宿るタバコをふかした、
火付け魔を焼き尽くし、解放、拒否した奴隷を睨んだ、ハープの調べに膝から下だけ踊ってみせた、
まやかしの歌うたい、ナバロの荒野の砂塵を突き抜けてきた、走らせてれば酔いも醒めるさ、なけなし叩いた皮張りギター、
冥界ゆきの時間を待っている、男の名は、
シェブロン・ゲイン、
もう船は降りたんだよな、シェブロン・ゲイン、
まだ死ぬ気なんてないだろう、
まだ生きたりはしないだろう、
まだ生き続けるつもりなんだろう、
逃げる手立てはあるんだろう、
シェブロン、さあ、まだ生きると叫んでくれよ、
シェブロン、死ぬのは早いね、月の光のナイフの眼光、青白さを開くんだろう。