ダービーハットにサドルシューズのカルロッシ、カンツォーネに耳を澄ませてタギングだらけガードレールを蹴飛ばした、つまんないばかりが続く日々、麻薬入りのタバコを吸い込む、
再現芸術、クラシックには飽き飽きで、退屈そうにキャンドル溶けた街をゆく、ぶらぶらやらじりじりやらで、
外れにある森、いくつか十字が建っている、枯れ果て花が顔垂れて、くすねたワインを吹きかけた、100年前に死んだ誰かの墓らしい、チーズピザが食べたいからってオペラハウスの街へ踵を、
無名の踊り子、ストリップより酷く舞い、引きずる影は夜より濃い、テイクアウトのスタンド寄って、チーズピザとギロチンビールに吸い寄せられた、
裏側を描いてる、カルロッシは今いる世界の裏側を、退屈きわめたウィークディをくぐり抜け、待つもやはり憂鬱極まる金曜日、明日は絶えるまで眠っていよう、潰れたアタマで踵だけはリズムに合わせ、路地裏、吹き抜ける風のニオイは誰かが流した汗らしい、しれたカネで買った愛のニオイだって分かってる、
肌寒いボーリング・シャツ、少し眠いらしいと気づく、時計は止まったままだから、ほんとの時間は誰も知らない、
オペラハウスは燃えていた、狂った誰かが火を点けたんだろ、しかたがないや、どうせなら俺にも火を点けてくれたらいい、古いものは古いだけ、貴族なんか消えればいいさ、カルロッシは安いタバコをふかしてる、
今日はどこで眠るんだ、
今日はどこで眠るんだ、
逃げる黒猫、ちぎれた尾に火が点いた、
燃え尽きるころ、世界中が焼け落ちればいい、
カルロッシは行くあても考えず、
誰ひとりいない十字を倒して眠ってる。