宿無しはつぶやいた、
暖かい国に生まれて寒さを知らずに育った自分の弱さを。
どこか知らない世界を見てみたかった、一度、震えてみたかったんだ。
ビニールハウスに咲く花よりも、道端、踏まれて折れてく草を。
宿無しがつまづいた、
知らない言葉で話してる、姿形の違う神の姿に。
打ちつけられた石畳に舞う埃、そこに咲く花がささやく。
間もなく果てる花だけど、枯れるまでは咲いていたい。
世界地図、それは誰によって隔てられたものなのか、だいたい、そんなの意味なんて分からない。
肌の色か、
言葉の違いか、
祈り捧げる対象なのか、
そのどれでもないものなのか。
宿無しは爪弾いてる。
いつも聴いてた、捨てたはずの故郷の歌を、
立ち聴く人々、珍しそうに、ぽつんと咲いた花歌に合わせて踊る。