「次亜塩素酸ナトリウムについて」

 

どうも、遊劇舞台二月病の中川です。

今回から続けてブログを書きます。中川が言いたいのは、次亜塩素酸ナトリウム液や、次亜塩素酸水って信用していい物なの?」です。

当然、市販されているものですから、用法用量を守った上じゃ危険ではないでしょう。しかし、空気清浄機や加湿器に投入する等のイレギュラーな使用法を、おススメされているのに疑問を感じたのです。

 

 実は、私、中川は理科の先生なのです。脚本家の癖に理科畑の人間なんです。JICA(国際協力機構)で研究授業を受け持って20か国の教育機関の代表者(と通訳の方)の前で公開授業をしたりする人だったのですね。指導案も、翻訳されて教員用教材として配布されてるのです。

まぁ、ボランティアなのでお金はずっとないままです。5月の給料は¥34.600でした。

【写真1給与明細】

 

 

今も非正規雇用で教育現場に居ります。

そこで!!事案が起きました。

「手作り消毒液で備品を除菌しよう。」です。

 まず、手作り消毒液というのが、「キャップ一杯のハイターと水で薄める」だったのです。

 

ん?

 

 【写真1ハイターの成分】

 

成分は主に3つ

「次亜塩素酸ナトリウム」

「界面活性剤」

「水酸化ナトリウム」

長くなるので一つずつ解説します。

今回は

「次亜塩素酸ナトリウム」についてです。

化学式NaClONa:ナトリウム、Cl:塩素、O:酸素)

水で薄める事によって水(H2O)と反応して

 

NaClO(次亜塩素酸ナトリウム)+H2O(水) ⇔ HClO(次亜塩素酸)+NaOH(水酸化ナトリウム)

 

の状態になります。

このHCO(次亜塩素酸)が、殺菌効果があると言われております。

殺菌効果については、「まぁ、あるでしょう」と中川は考えます。

いわゆる塩素消毒です。水道水もこれらの遊離塩素で消毒されています。

(つまり、水道水にも0.1mg/L以上の残留塩素が保持されています。殺菌能力を有していますのよ)

 

塩素消毒はClの酸化力を用いて細胞膜や細胞壁を破壊し、タンパク質を変性させる事で殺菌します。

細胞一個しか持ってないウイルス君なんかイチコロです。

細胞をたくさん持ってる私たち人間もじわりじわりと細胞を殺されてしまってます。

プール(残留塩素濃度0.4mg/以上)に虫がよく浮いてるのはそういうことです。とはいえ濃度的に微々たるものです。肺の中の細かな細胞を狙って、

霧状にして吸い込むなんてことをしなければ十分安全なのかもしれません。(ん?保育園でやってない?)

元々、次亜塩素酸ナトリウムは器具の消毒に用いるものです。器具の消毒には問題がないです。しかし、金属を腐食させる性質も持ち得ているので、金属への使用はしない方がいいです。

 

さて、市販されているものの次亜塩素酸ナトリウムの濃度が水道水よりも高い場合に起こる可能性について書きます。

 

次亜塩素酸ナトリウムは不安定な物質で、安定させないとすぐに、水や塩素に姿を変えてしまいます。

その中で、不均一化という現象が起きます。次亜塩素酸ナトリウムが、水や塩素、食塩になるならいいのですか、より不安定な塩素酸ナトリウム(NaClO)になる事があるのです。

 

この、塩素酸ナトリウムは爆発するのです。

しかも、簡単な摩擦で爆発します。

 

1980年、三重県四日市の工場で次亜塩素酸ナトリウムがかかったズボンを乾かして、そのズボンを履いて帰ろうとした瞬間、爆発するという事故が起きました。恐ろしいですね。

 

また、同じく消毒剤のアルコールと混合した場合、エタノールと反応してクロロホルムを生成する事があります。クロロホルムはハンカチに沁み込ませて相手の意識を奪う描写が多くの作品で描かれていますね。有害です。

これは、水道水を使っている以上、身の回りの多くのものに微量のクロロホルムは含まれているのですが、殺菌消毒と称して反応の機会が増えていくと、当然リスクは上昇するものだと思われます。

スーパーマーケットの調査で食品中のクロロホルムの濃度は平均約0.071ppmとの調査報告もあるらしい(すいません、裏は取っていないです。Wikipedia参照です。信用に足る調査報告は昭和60年、食品衛生学のパージトラップ法の分析結果かしら?んー。この方法は工程による精度の確証を、中川の知識では出せない。・・・ごめんなさい。)

アルコールと次亜塩素酸ナトリウムの併用は危険性はほぼ無いそうですので、きちんとふき取りをした上での使用しましょう。

 

私が言いたいのは、よくわからない薬品を無暗に信用すると、とんでもないリスクを抱える事になりかねないので、気を付けましょう。です。

次亜塩素酸ナトリウムを使用する際には、金属以外の器具の殺菌に留めて、人体や粘膜へ直接触れるような使用をしないように気を付けましょう。

 

中川として安心なのは

 

「水道水の殺菌力と中性洗剤の界面活性剤の浸透力」

 

が一番なのかな?と予想しています。ですが、今は間違った情報が氾濫し、正しい情報を精査しにくい状況です。

 一度、ご自身で調べてみるのが良いかと思います。

 くれぐれも、化学式も提示せずに「~よりも安心」なんて根拠のない言説に騙されないようにしたいものです。

 

 次回は、界面活性剤と、水酸化ナトリウムについて書かせてもらおうと思っております。

が、この記事を書きだしたのは5月末、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸水が大人気でした。6月頭の今はオゾンが人気そうですね。

「オゾンについて」書いた方がいいのかしら?」

と悩んでおります。

 

またコメント欄にコメント頂きましたら、そちらについて書かせて頂こうとおもいます。

 ここまで読んで頂き、ありがとうございます。