最近「バイリンガルニュース(1)」を聞くようになった。
「バイリンガルニュース」は、英語と日本語の会話形式「ポッドキャスト・コンテンツ」。
毎回「ディープ」な内容のニュースを放送している。
ニュースが「英語と日本語」で読み上げられ、男女のパーソナリティがそれに対する感想や意見を述べ合う番組だ。
聞き始めたきっかけは「ボケ防止」(笑)
知らない「単語」も、日本語のコメントから推測できることも多く、「頭の体操」になっていることは間違いない。
男性パーソナリティの「マイケル」は、番組中は基本的に英語で、時に日本語を織り交ぜながら話している。
彼は1984年東京生まれなので、今年「30歳」か…
iTunesランキングで「1位を獲得」したこともあるということは、若い層の支持を得ているコンテンツなのだろう…
先日、禁煙補助薬「チャンピックス」の意識喪失、難聴、自殺、攻撃性といった重篤な副作用が起きるケースのニュースを紹介していた。
米国では、チャンピックスの重篤副作用件数がワースト1位になったこともある。(FDA調べ)
にもかかわらず日本では、「副作用はせいぜい頭痛や吐き気程度」といった説明のみで患者に処方されている。
ニュースの「関連コメント」としてマイケルが…
「うつ病」のクスリとして処方されているSSRIという分類の向精神薬は効果が低く、副作用に「うつ病」があり、自殺、攻撃性といった「重篤な副作用」も多数報告されているとコメントしていた。
人間はタバコ(ニコチン)を吸うと、脳に存在する「ニコチン受容体」に作用する。
これにより、神経伝達物質の1つであるドパミンが放出される。
「ドパミン(4)」は快楽物質とも呼ばれており、麻薬などによって幸福感を得られるのはドパミンが大量に放出されるためである。その結果、薬への耐性が表れたり、薬の使用を止めることで離脱症状が出現したりする。そして、再び快感を味わうために薬を使用してしまう。
これと同じように、タバコに含まれるニコチンによってもドパミンが放出され、耐性が築かれるようになり、禁煙による離脱症状や切望感が表れるようになる。(5)
チャンピックスの成分「バレニクリン」は、ニコチンの代わりに「ニコチン受容体」に結合する。
その結果、ドパミンの放出量が少なくなり、タバコを吸いたいという切望感が軽減するというのがチャンピックスの「作用機序」。
ほかの禁煙補助剤はニコチンを微量に含むのに対し、チャンピックスはニコチンを含まない。
「バレニクリン」が「脳細胞の受容体」に直接影響を及ぼすというのがポイントで、これは抗うつ剤SSRIの作用機序と同類である。そして副作用もSSRIと類似する「重篤症状」が報告されている。
話を「バイリンガルニュース」に戻そう…
女性のパーソナリティ「エミさん」は、向精神薬の重篤な副作用の話しは詳しく知らなかったようだ…
SSRIの副作用に「うつ病」があり、「自殺」といった重篤な副作用も多数報告されているという、マイケルの説明を聞いて、エミさんが、最後に「一言」呟いた。
「Ridiculous (馬鹿げてる)…」
本当に「馬鹿げた」話しである。
脳内関門を通過して、脳内の受容体を「刺激」または「阻害」するという向精神薬。
製薬会社の言うように、ピンポイントで都合よく「対象の受容体」だけに効くのか?
脳内に星の数ほどある「他の受容体」に影響を与えていないのか??
そのような「不都合な真実」に対する調査研究はお座なりになり、私たちの目に触れることはないのだろう…
マイケルとエミさんの様な会話が若い人たちの間で「当たり前」のように語られ、
向精神薬の副作用で人生を台無しにする人が、一人でも少なくなることを切に願う。
nico
参考・引用
(1)バイリンガルニュースは、iTunesで配信されている世界のニュースを伝えるときもある英語と日本語を織り交ぜたおしゃべりのポッドキャストコンテンツ。2013年7月、iTunesランキングで1位を獲得。(Wikipedia抜粋)
(2)バイリンガルニュース 123 9.15.配信
http://bilingualnews.libsyn.com/
1’06”から「SSRI」の話題…
(3)ファイザー禁煙補助薬『チャンピックス』で意識喪失、難聴、自殺…
http://www.mynewsjapan.com/reports/1408
(4)ドーパミン(Dopamine)
ドーパミンは、中枢神経系に存在する神経伝達物質で、アドレナリン、ノルアドレナリンの前駆体でもある。運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わる。
セロトニン、ノルアドレナリン、アドレナリン、ヒスタミン、ドーパミンを総称してモノアミン神経伝達物質と呼ぶ。
またドーパミンは、ノルアドレナリン、アドレナリンと共にカテコール基をもつためカテコールアミンとも総称される。
医学・医療分野では日本語表記をドパミンとしている。(Wikipedia抜粋)
(5) チャンピックス(バレニクリン)の作用機序
http://kusuri-jouhou.com/medi/obesity/varenicline.html