ニコラス「推薦本」は何度か記事にした。
「心の病の「流行」と、精神科治療薬の真実」 ロバート・ウィタカー 著
と
「暴走するクスリ? 抗うつ剤と善意の陰謀」 チャールズ・メダワー、アニタ・ハードン 著
これだけです。
しかしこの2冊は結構分厚く、難解な専門用語も度々登場する。
世の中「IT時代」、ネット情報で「精神科医の問題点」を端的に知ることのできるサイトとして
私がお勧めするのは、Wikipediaの「抗うつ薬」と「多剤大量処方」です。
抗うつ薬(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%97%E3%81%86%E3%81%A4%E8%96%AC
多剤大量処方(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E5%89%A4%E5%A4%A7%E9%87%8F%E5%87%A6%E6%96%B9
特に「多剤大量処方」は「編集合戦」(1)が行われていて、定期的に覗くと興味深いです。
「多剤大量処方」の「Nicoのお勧め」の箇所を抜粋します。
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原因は薬を多く投与したほうが効果が高くなるであろうという思い込みである。そのため、薬理学的な考慮のない、危険性を無視した投薬となる。
とりわけ精神科医療において指摘されるその原因は、精神科医による薬理学の知識不足である。
そのため、完治させる薬ではないのに同じような薬を何種類も処方することになる。
それぞれが限度用量まで出されれば過量服薬になっていることが理解されていないということである。
厚生労働省によれば、日本では諸外国より多剤投与が多く、これが過量服薬の背景になっていることが指摘されている。個別の記事や論文では、時に致死的なほど大量に処方される薬の毒性についての言及がなされる。危険性のある薬でも、用量順守や血液検査のような適切な安全管理がなされていないため注意喚起がなされている。過量服薬を自殺企図の手段とすることへの注意喚起もなされている。
一部の精神科医にとっては、これらの医薬品は各々を最大用量まで処方でき、薬理学的な薬剤間相互作用や副作用を考慮する必要のない医薬品であり、患者の具合が優れなければ効果を高めるために投薬種類と投薬量を増やしていけばいいということである。そして最悪の場合、薬物が有毒域に達するような1日13種類40錠、一度に同じ種類の薬を7種類といった投薬になり死亡する。
2010年に国際麻薬統制委員会 (INCB) は、日本でのベンゾジアゼピン系の消費量の多さの原因に、医師による不適切な処方があると指摘している。
薬を増やせば効果が増すという思い込みから、どんどん薬を増やしていくことに原因がある。そのため有効な効果の量やどの程度の量で効果がどう変わるかといった用量依存性や毒性や副作用といった、薬に関する基本的な知識の考慮がなく、多剤で症状が改善するという証拠も存在しないため不適切な処方となる。
多剤大量で用いられた後に減量が簡単ではないというのは、各薬剤に離脱症状があり、抗精神病薬の離脱症状、抗うつ薬の離脱症状、覚醒剤の離脱症状、気分安定薬の離脱症状、抗不安薬の離脱症状、睡眠薬の離脱症状、副作用や離脱症状と疾患との区別が困難な症状もある。
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もし誰かに「精神科に行こうと思ってるんだけど…」と相談されたら
『Wikipediaの「この二つ」読んでから行った方がいいよ』ってアドバイスしてあげるだけで
私のように「ゾンビ」になる人は減らせると思います。
nico
(1)Wikipedia編集合戦
http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E7%B7%A8%E9%9B%86%E5%90%88%E6%88%A6