科学専門誌や国立衛生研究所、大学の医学部、製薬会社などが、ある研究の結果を有意義だと評価する。
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その評価結果をプレスリリースを作成し公表する。
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メディアはその中から報道する価値のありそうな素材を取捨選択する。
つまりプレスリリースがなければ記事になりようがないし、「有意義だと評価」するにはバイアスがかかる・・・
私は過去記事でメディアがいかに都合よく事実を歪曲させるか書いた。
メディア関連の仕事をしていたので、ある意味の「暴露記事」である、ぜひ再読していただきたい・・・
リテラシー(事実は一つ)
http://ameblo.jp/nicolas2012/entry-11289528556.html
リテラシー (2) 隠された真実
http://ameblo.jp/nicolas2012/entry-11290686162.html
リテラシー (3) 恣意的なネーミングと翻訳
http://ameblo.jp/nicolas2012/entry-11295472362.html
精神医療の報道に関しては情報を都合よく切り取る例はいくらでもある・・・
例えば
「統合失調症は一般に工業先進国よりも発展途上国のほうが治療によく反応している」とメディアが報じたとしよう。
「・・・・治療によく反応している・・・」と言われれば、読者は、インドやナイジェリアの統合失調症の患者は、アメリカや他の富裕国の患者よりも抗精神病薬によく反応するとしか解釈できない。
貧困国の統合失調症患者の84%は薬を使わない「治療」を受けていることを知る由もないのだから。
メディカル・マフィアは『精神科治療薬は「脳細胞間の伝達を行う化学物質のアンバランスを修正する」と宣伝し続けている』のである。
これはアメリカだけで起きていることではない。
日本においても松澤教授のMRIや陽電子放射断層撮影(PET)で検証可能な「うつ病と脳の傷」説は無視されつづけているし
辻井正次中京大教授や鈴木勝昭浜松医大准教授らの研究チームが発表した
「PETで、自閉症患者のアセチルコリン神経の働きを調べた結果、健康な人に比べ、紡錘状回での活動が約35%低下していることが判明」などは決して新聞紙面に掲載されることはない。
医大で使われる教科書の執筆者たちは、多くの隠された事実を熟知しているはずである、だが精神科治療薬の服用に関する事実については触れない。
つまり精神科医を目指す医大生は、この歴史を踏まえた事実をまったく知らされないのである。
メディカル・マフィアは薬物治療が健全なものだと人々に売込むために、
新薬の価値をはなはだしく誇張し、
批判者を黙らせ、
長期的な服用は良くないという事実を隠匿した。
意図的かつ意識的なやり口である。
精神医学会がそうした手段を弄さざるをえなかったこと自体が、個々の研究よりはるかに説得力を持って、精神医療の正体を雄弁に語っている。
ゆえに、私は「精神科」には行くな、「精神科治療薬」は服用するなと日々呟いている・・・
Nico
引用 : 『心の病の「流行」と精神科治療薬の真実』第14章