リテラシー(事実は一つ) | あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

いつの間にか前期高齢者になっていました。65年以上生きてみると 色んな事を経験しました。「達成」「失望」「離別」「病気」...
それぞれの経験に意味があると最近思います。お会いすることのない、どなた様かのお役にたてば幸いです。      

リテラシーとは簡単に説明すれば情報を評価・識別する能力のことである・・・


2つのニュースを読んで下さい


あいうえお新聞

「容疑者ABさんとの金銭のトラブルが原因で殺害し昨夜〇〇署に逮捕された、Bさんの頭部には鈍器による殴打と思われる損傷が認められた」


かきくけこ新聞

Cさんは金融業のDに監禁され法定利息を超えた借入金の返済を求められ、脱出しようとした際にもみ合いになり、倒れたDが頭部を打撲し昨夜死亡した、検死の結果Dからは違法薬物が検出された。現在Cさんは〇〇署で事情聴取を受けている。」


このニュースから受ける印象は

良い人→BさんとCさん

悪い人→AD

ですよね・・・


でもこの事件が同じ事件で「AC」そして「BD」が同一人物だとしたら???どうしますか・・・

この例はNicoが新聞記者になったと仮定して読者に興味を持たせるために「脚色」しただけです。


このような報道は現実にいくらでもあります。

では何故あなたは良い人がBさんとCさんで悪い人がADだと思ったのでしょうか・・・


あいうえお新聞は「容疑者ABさんとの金銭のトラブルが原因でBさんを殺害し昨夜〇〇署に逮捕された、Bさんの頭部には鈍器による殴打と思われる損傷が認められた」

記者は記事を書く前からAが加害者という前提で「容疑者・殺害・逮捕・殴打と思われる」という言葉を読者に興味を持たせるために使用した、そして「検死の結果Dからは違法薬物が検出」という情報は恣意的に削除した。


かきくけこ新聞は「Cさんは金融業D監禁され法定利息を超えた借入金の返済を求められ、脱出しようとした際にもみ合いになり倒れたDが頭部を打撲し昨夜死亡した、検死の結果Dからは違法薬物が検出された。現在Cさんは〇〇署で事情聴取を受けている。」

この記者も記事を書く前からDが加害者という前提で金融業監禁法定利息を超えた・検死・違法薬物事情聴取という言葉を読者に興味を持たせるために使用した。


一般に、同じ事物に関する情報であっても、その事物に関する見方は情報ごとに偏りが生じている。これは、その事物に関する捉え方あるいは評価が情報を発信する人ごとによって異なり、このことが表現者が発信する情報にも影響を与えるためである。


捉え方の違いを生む要因は、表現者ごとに各々の立場が違っているからである。


例に出した事件の事実は「お互いに会って話し合う必要のあったX,Yという人が、同じ場所に居たときにYが死に、Xは現在警察に居る」というだけであり「事実は一つしかないが、解釈は人の数だけある」ということを知っておくべきである。