リテラシー (3) 恣意的なネーミングと翻訳 | あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

いつの間にか前期高齢者になっていました。65年以上生きてみると 色んな事を経験しました。「達成」「失望」「離別」「病気」...
それぞれの経験に意味があると最近思います。お会いすることのない、どなた様かのお役にたてば幸いです。      

最近やたらと「子宮頸癌予防ワクチン」の接種キャンペーンが目につく、毎日放送(大阪)などは局をあげて取り組んでいる。

関連CMも増えてきたように感じる・・・


子宮頸癌予防ワクチン「サーバリックス」の製造・販売が「グラクソ・スミスクライン社」だと聞いたら、あなたはどんな感じがしますか・・・

ネットで「サーバリックス」と検索したら、やはり様々な重篤な副作用の情報に出会えた。

Nicoの大嫌いなグラクソ・スミスクラインは先日、医薬品を「不正に販売した」とされる問題で、同社が計30億ドル(約2400億円)の罰金を支払うことで米司法省と合意した。

今回の医薬品が「パキシル」かどうかまだ情報は入っていないがグラクソ・スミスクラインは2009年10月にパキシルによる胎児障害の訴訟において250万ドルの賠償を命じられている(1)、これは現在600件ある訴訟の先行訴訟であった。


毎日放送は軌道修正ができるのだろうか・・・

おそらく無理だろう、最近毎日放送でグラクソ・スミスクラインのCMがやたらと目につくから・・・



ところでスポーツ新聞の報道はメディアリテラシーを理解する例としては分かりやすい・・・

スポーツ新聞のプロ野球リーグ報道において、「読売巨人軍」とそのライバルである「中日ドラゴンズ」を例にとれば「読売巨人軍」オーナーである企業系列の新聞である報知新聞では、自社と関係の深い「読売巨人軍」を日頃から応援・激励し、「中日ドラゴンズ」のオーナーである企業系列の新聞である中日新聞は、自社と関係のあるに敵対する「読売巨人軍」をけなしたりこき下ろしたりする傾向となるのはリテラシーを理解する例としては分かり易い・・・



言葉の一言一言(単語も含めて)の解釈は「正しい判断」を邪魔するも多い・・・

この場合のリテラシーの意味合いを深く理解する為に

Nicoが以前にブログで紹介した英文原題から邦題翻訳と、「心の病」の病名を例にだして考えてみよう・・・


映画や書籍のタイトル

映画原題  The Constant Gardener (忠実な庭師) → ナイロビの蜂

書籍原題  People of the Lai (嘘をつく人たち) → 平気でうそをつく人たち

Nicoはバイリンガルではないのでどちらが良い悪いの評価は出来ないし、今日のテーマでは評価することは無意味である。

The Constant Gardener (忠実な庭師)に関しては配給に関わった翻訳者は原題を無視し映画の内容からネーミングしている。

People of the Lai (うそをつく人たち)に関して言えば直訳に一言「平気で」という言葉を加えただけで受ける印象は全く違う。



「精神疾患」の病名で「大うつ病」という名前

Nicoは日本の病名とアメリカで発明された症状Major Depressive Disorderのどちらが先なのかは知らない。

しかしMajor Depressive Disorderが先で、その日本語対訳として大うつ病という病名が付けられたとしたらリテラシー的に「???」と感じてしまう・・・

直訳すればDepressive → 憂うつ 気分の落ち込み・Disorder → 不調または障害であるから

「とても憂うつで不調な状態」という意味である。

人間生きていれば「とても憂うつで不調な状態」なんか何度も訪れる。

ではDepressive Disease であったなら「憂うつな病気」、つまり「うつ病」となっていたか??

執拗に語源を辿れば「Disease →病気」も正確にいうとおかしい、Diseaseは「Dis(否定)とease(普通)」であるから「非日常」のような意味のはずだ、しかしこれを病気の英訳とした・・・



リテラシーを駆使すれば350以上もある精神疾患名は、誰かが「病気の名前」として訳さなければ都合が悪かったのかも、という疑い目を持つことも必要なのかもしれない。

そしてリテラシーを駆使すれば、ADHD(2) MoDeD(3)そして月経前不快気分障害(4)などは病気ではないという判断に至るのである・・・



ネーミングや翻訳の意味を探れば、隠された真実に辿り着くのだ。



注釈

(1)パキシルによる胎児障害について250万ドルの賠償命令

http://www.yakugai.gr.jp/attention/attention.php?id=271

(2)ADHD注意欠陥・多動性障害(英語: AD/HD: Attention Deficit / Hyperactivity Disorder)は子供に多いとされる多動性、不注意、衝動性を症状の特徴とする発達障害もしくは行動障害だと言われている

(3)MoDeD(やる気欠落障害)は2006年4月1日のエイプリルフールの冗談をメディアが新発見情報だと勘違いから報道してしまいDSMに採用されてしまった。

http://blog.goo.ne.jp/skyoko05/e/849151a3c8b69b9b00123f7ad2ec699f

(4)月経前不快気分障害は精神科医ではない製薬会社イーライリーリーのマーケティング担当者の思い付きだった。