自転車の女の子 | あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

いつの間にか前期高齢者になっていました。65年以上生きてみると 色んな事を経験しました。「達成」「失望」「離別」「病気」...
それぞれの経験に意味があると最近思います。お会いすることのない、どなた様かのお役にたてば幸いです。      

前の公園に散歩に行くと、時々子どもたちがリオの遊び相手をしてくれる。



リオも嬉しそうだ、特に女の子のときはシッポを大きく振り回す。



公園で遊ぶ子供たちを見ていると色んなタイプの子どもがいることに気付かされる。

どらえもんの「のび太君」のような少年や、「ジャイアン」みたいな大きな身体のケンカの強そうな男の子もいる。



中にはおかしな行動をする子も確かにいるよね・・・



公園の子どもたちの中にも、一人変わった女の子がいる。

たぶん小学校の高学年だろう。

その子は少し離れた団地から毎日自転車に乗ってやって来るのだとワンコ仲間のお母さんから聞いたことがある。



その子がじっとしているところを見たことがない。



その子はワンコ仲間には「有名」な少女である。

イヌが嫌いなようで、「イヌ嫌い」とか「イヌ怖い」と叫びながら公園の中を自転車で走り回っているから。

私とリオが近づいても「イヌ怖い イヌ、あっち行け!!」と必ず叫ぶ。



この公園はペットのイヌ達の散歩コースだ、それほど怖いのなら来なければいいと思うのだが・・・

でも その女の子は毎日やって来る。



いつも携帯電話で話をしながら自転車をこいでいる・・・

でも電話は誰ともつながっていない・・・

電話からは、いつも音楽が流れている・・・

女の子は、携帯電話で音楽を聴きながら独り言を話しているのだった。



サッカーをして遊んでいる子どもたちの中に、その女の子が自転車で突っ込んでも、その子が通り過ぎるまで中断し、通り過ぎれば何事もなかったようにゲームを再開する。

だれも文句を言わない。その変な女の子存在を「あたりまえ」のように認めているのだ。



一度、その子と女性の運転する自転車がぶつかったのを目撃したことがある・・・



さっさと逃げるのかなと思ったが、その子は「すいません!!」と謝って自転車で走り去った。

残された女性は呆然としていたが・・・



わたし自身、こんな病を罹患して、危険なクスリを飲んでいなければ、きっとあの子は注意欠陥多動性障害(ADHD)だ「親は何をしてるんだ、病院でも行ってコンサータでも飲ませろよ」と思っていたに違いない。



大病を患い、人生観が変わった人の話は何度か聞いたことがある。



私もその一人なのかもしれない・・・



今は公園でその子を見かける度に何故かほっとする。



精神科に連れられて、危険なクスリを飲まされていないから・・・



いけないことをして「ごめんなさい」ってちゃんと言えるのなら、それでいいんだよ



悪い事をしても、平気な顔でやり過ごす大人なんていっぱいいるんだから・・・



Nico