ASAHI PENTAX ME レポート | nico nicoのブログ

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昭和の時代に製造されたカメラの中で特に一眼レフを中心に取上げます。

テーマ:

PENTAX .... それは Canon でも Nikon でも無い、個性輝く ブランド.....。

今回は ASAHI PENTAX ME を取り上げます。

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この ペンタックスME ですが、ペンタックス最後の全金属製一眼レフであります。

(PENTAX LX は除く)


1975年に突如、ASAHI PENTAX は、Kマウント なるマウントを世に送り出し、Kシリーズ3機種を世に問いた訳ですが.....「何か これでは まずい」 とでも感じたのでしょうか?翌年、1976年には早々と Mシリーズ なる機種を発売した訳であります。


その Mシリーズですが.....小型・軽量を目指して開発された事、現物を見るとよく分ります。


ちなみに種類は何があるかですが

・MX (1976年11月発売)

・ME (1976年12月発売)

・MV-1 (1979年9月発売)

・ME スーパー (1979年12月発売)

・ME F (1981年11月発売)

・MG (1982年1月発売)

となります。


総勢 6機種.....非常に多いですね。


その中で、今回は ME (1976年12月発売) を取り上げる訳ですが、このカメラ、本当に小さくまとまっております。

この小ささですが、小型軽量で有名な OLYMPUS OM-1 と ほぼ同じであります。

両者を並べて見ましたが、若干 ME の方が小さいかもしれません。


この両者.....後日、比較する必要がありますな....。


レンズは、Mシリーズ用に開発された SMC PENTAX-M 。

所有する ME の装着レンズは 50mm F1.7 と、いわゆる普通の標準レンズです。

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裏ブタを開放します....。

シャッタ機構は電子制御式縦走りシャッタユニット セイコーMFC-E です。


このユニットシャッタは、セイコー版の コパルスクエア の様な感じかと思います。

写真奥には、ペンタックス お得意の マジックニードル が付いています。


これは、フィルムのベロをどこにでもさせるという事ですが、だから便利だとは感じない代物です。

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巻き上げレバーとシャッタボタン周辺です。

このシャッタボタン部には、モードセレクトダイヤルが付いています。


各モードですが....

L = ロック

AUTO = 絞り優先自動露出

100X = 機械式 1/100 シャッタ

B = バルブ

となります。


電池が入っていない状態で AUTO モードを使うと 1/1000 シャッタとなります。


しかし、中古で見かける ME の、モードセレクトダイヤルは結構壊れて外れています。

よって、AUTOのまま、回さない事をお勧めします。

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巻き戻しクランク周辺です。

ここには、フィルム感度設定用のダイヤルと、露出補正用のダイヤルがあります。


そのままダイヤルを回すと露出補正を、ダイヤルを持ち上げて回すとフィルム感度が変更出来ます。

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この時代....1976年のPENTAXには、しっかりと ASAHI OPT.CO. JAPAN と刻印されています。

ただし、墨入れはされていません。

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カメラ前面から見たペンタ部です。

ここには伝統の AOCOマークがあります。


このAOCOマークですが、この機種辺りをもって、消滅する様です。

このカメラが、ペンタックス SP の直系である事、ここで分るのですが....非常に残念であります。


他にはこの ME を最後に、トップカバーが金属製からプラスティック製に切り替わります。

長年の伝統が、ここで一旦途切れる....何か悲しいですね。

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カメラ前面から SMC PENTAX-M 50mm F1.7 を眺めます。

この Mシリーズ専用に開発されたレンズですが、非常にコンパクトであります。


ローレットこそゴム製ですが、その他の部分は金属製であり、非常に高い質感を保っております。

ただ、この Mシリーズですが.....レンズの絞りダイヤルの直径が大きい為、ダイヤルが床面に当り、カメラを持ち上げています。

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横から見ます.....。

レンズの絞りダイヤルが床面に当っていますね。


意図的なのか、たまたまなのか、ここの辺りは分りません。

このレンズには TOSHIBA のフィルタを付けてあります。


筆記体では無く、ブロック体....私はこれ1つしか持っておりません。
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最後に ファインダ です。

このファインダですが、右目で覗く必要があります。


左目で除くと、ファインダ左にある シャッタ速度インジケータ が見えません。

このインジケータは伝統の針式では無く、赤色単色LEDとなります。


ずらりと並んだLED.....後継の MEスーパーは3色表示ですが、この ME では、まだ赤のみ。

しかし、明るくピントの山が掴み易いファインダです。


ペンタックス SP や SPF とは別物です。
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今回は ASAHI PENTAX ME の紹介でしたが、今後は、この機種のライバル機と比較してみようと思います。

ライバル機....それはお楽しみ....。


では。