このブログに世話になった大学の暗い面を書くことは随分迷った。

 なにより人や組織を批判攻撃するようなことは不愉快なことだからである。まして、定年後は庄野潤三の描く物語のように平凡な日常の安穏に身を委ねたいとかねてから思っていたからである。

 それでも書かなくてはならないと思った。それが世話になった大学や講義を聴いてくれた学生たちに対する責務であると思ったからである。未来を担う学生を育てる大学は「美しいものでなければならない」、それを阻害するものを大学に携わる人たちが知っておくことが、健全な大学を発展させるために不可欠であろう。私の経験が少しでも役立てばと思う。

 私が大学で経験したことはまったく異常な出来事だった。

「過去五年間で自分の書いたもので活字にしたのは、せいぜい年賀状だけといったオソマツを絵に描いたような無能な教授たちが、ゴマンといる」(法政大学教授 川成 洋『大学崩壊』宝島社)といわれても信じられるだろうか。かっての私ならこんなことは信じないし、無能ぶりを強調するためのレトリックだと思っただろう。

 今の私は、ありうることかもしれないと思う。もっと異常なことを経験したからだ。

 これから少しづつなにが起こったか書いて行きたい。

私どもの中堅大学では、留学生は、少子化にともなう学生減に対する対策である。

日本人学生の集まらない大学では、ほとんどが留学生というのもあったように思う。


しかし、早稲田では、学生集めではなく、世界レベルの研究を維持するために中国人の学生を集めるのだという。

大学院を卒業しようとするものは、東京は2,2%、北京は71,5%だという。中国人の方がはるかに高学歴志向なのだ。

こうした発想は持っていなかったが,そういわれてみれば、私の大学でも留学生の大学院進学率は高く、また勉学にも熱心だった。


今のままでは、この面でも日本人の学生は取り残されてしまうかもしれない。(朝日3.11)

昨年は小林多喜二の『蟹工船』が一種のブームになった。

ブームの仕掛け人の一人の本屋さんの店員が「ワーキングプア?それってもしや蟹工船じゃないか」と札をつけて売ったところ、これまで月に1,2冊だったのが、1年間で3000冊以上売れたらしい。

この仕掛け人の長谷川さんはこういっている「非正規社員は労働者にとって不利。それをもっと自覚した方がよい」


まさにそうだな。今の大学生はバブル期の余波の中で育っているから、まだまだ現実を知らない。1歩間違えばホームレスになるという現実を見つめるべきだ。そうすれば、もっと勉強するのだろうが。

4年間で公的研究費を4千万弱不適切使用していたとして解任された(21年3月4日、朝日)。解任された学長は

1千万強を商品券にしていたという。これは悪質だな。これでは、個人的な買物をしたと思われても仕方がない。

あとの3,500万円は消耗品費に使うため業者にプールさせていたという。


聖とつく大学だから、キリスト教系なわけだが、神様が怒るな、1千万円については泥棒と同じだから。


あとの3,500万円について、多少同情の余地がある。研究費として使うのだから。

私も何回か文部省の研究費を貰ったが、あまってしまうことがあるんだな。大学の事務局は、手続きが煩瑣なので返却は嫌がる。そこで無理やり使うことになる。行く必要のない研究旅行をしたり、本を買い込んだりしたものだ。

お役所的なお金はみなそうだが、『倹約してくれてありがとう」と返金を歓迎するシステムを作らないと浪費と不適切使用はあとを絶つまい。

大学の教員も人間だからおかしなのがいても当然だが、かりにも教育者という自覚があるのかな。

アカデミックハラスメントの3人は自主ゼミで課題やノルマを強要し、連日徹夜や深夜・早朝研究を強いたらしい。結果9人が体調不良になったというもの。

これは、見方によれば、教育熱心とも取れるので、諭旨解雇は厳しすぎる。実際には、いじめ的なものがあったのではないか。

学生もきちんと拒否できないというのは情けない。学生にも問題がある。


セクハラは記事にキスを強要したり、性的なメールを出したりしたそうだから、懲戒解雇は当然。犯罪者だよ。

こういう狂った教員がいるというのは、驚きだ。(2月21日朝日)