大学が異常になったのは、Y学部長の登場であると述べた。また、大学の決定機関は教授会であることも述べた。つまり、Y学部長が横暴になるには教授会を支配する必要があるのだ。なぜ、教授会を支配することが出来たのか。それを教授の側から見てみよう。
1 教員は総じて学部全体の問題や学内行政に関心がない。
教員の関心はさまざまな対象に向けられているが、多くの教員は、学内行政より研究や教育に関心が向いており、学内行政に関心を抱くのは一部の教員のみである。これは基本的には健全な姿勢だと思う。そこで権力欲や支配欲(表面には出さない)に執着する人間が出れば、あの人は熱心だから、学部の運営はあの人に任せようということになる。
私自身役職に就く前は、学内行政についてはほとんど関心がなかった。なにか問題が起れば、意見は持つが、あくまでその場限りの意見であって、問題の本質まで考えた熟慮した意見ではなかった。やはり、関心は、教育・研究に向かっていた。教育・研究が大学教員の本質である以上、先生方が、学内行政に関心がないのはむしろ健全だともいえる。
あげく、学内政治や教授会に関心があるのは、二流の研究者と思われてしまう。こうした教授たちの無関心は、教授会を支配するには好都合な土壌といえる。