NICCO@マラウィ~国際協力日記/アフリカ編 -世界をフィールドに~ -9ページ目

答えに困る七つの質問

毎日マラウィアンと話していて、どう答えていいのか迷うような

質問にぶつかることがしばしばある。

マラウィアンの素朴な問いかけ、あなたならどう答える?


1.「この世界はだれが創ったと思う?」
敬虔なクリスチャンの多いマラウィ。

「そんなん知らねーよ!」って答えたら、

くそ暑い中、たいてい一時間くらいキリストの誕生から語ってくれます。


2.「日本の農業について教えてくれ!」
一応大学で農学を勉強してきたはずだけど、

日本の農業なんて何も知らないから何も答えられない。すんません。


3.「ぼくを日本に連れてってよ!」
「いやいや、日本に行くのはすごいお金がかかるんだ。」
「じゃあ何で君はマラウィに来れたの?」

「え!それは・・・」


4. 「マラウィに何しに来たの?」
インターンの立場って微妙だ。

働いてるわけでもないし、旅行ともちょっと違うし・・・
「何しに来たんだろ、おれ?」


5. 「授業料を援助してほしいんだ!」
教育のあるなしが、将来を大きく左右するマラウィ。

「君だけにお金をやることはできないよ!」

でもこのお願い、ほんとによくされる。


6.「日本は豊かなのにどうして悩んでいる人がいるの?」
高齢化とかおっさんの自殺とか日本にもいろいろ問題があることを話しても、

マラウィアンは理解に苦しむようだ。

「だって食べるものは十分にあるんだろ?」


7.「どうして帰っちゃうの?」
「マラウィはいい国だろ?美人の奥さんこっちで探してやるしここでおれたちと暮らそうよ!」

うれしいけど、そんなこと言われてもな~。


残された時間はあまりないけれど、日本に帰るまでに、

この中の一つでもいいからうまく答えられるようになれば、と思っている。

「マラウィ食紀行」-グァバ編-

NICCOンコタコタ事務所の疋田です。


2月に入ってから、マーケットでパイナップルを見かける頻度が

めっきりと少なくなりました。

マーケットでは、時期によって次から次へと様々な種類の果物が姿を現しますが、

最近姿を見せ始めたのが「グァバ」。

緑色の丸くて小さい果物を目にした時、「何これ?」という感じでしたが、

マーケットでは英語が通じないことも多々あり、

名前もわからなければ食べ方もわからない

というものが数えきれないほどあります。


グァバもその一つで、とりあえず、

「これは果物でそのまま食べられる」ということだけは聞き出し、

名前もわからないままとりあえず買って食べてみることに・・・。


「何これ?青臭いし、種がいっぱいだし、硬いし、何と言ってもまずい!」

同じ事務所の森さんは、一口食べた瞬間、「気持ち悪い」と言ってキッチンへ走って行きました。


結局、5個買った謎の果物は、3つ残して冷蔵庫へ・・・。

そのまま忘れ去られていました。


ところが先日、グァバと運命的(?)な再会をすることに・・・。
私が住んでいる家のガードマンが、どこかで見かけたことがある

ピンク色の果物を食べていました。


「あ、これってもしかしてあの時の果物?これって何ていう名前のフルーツ?」
「グァバ。」
「えー!これってグァバだったの?」
「よかったら、食べてみる?ちょっとすっぱいけど・・・。」


ガードマンからグァバを1個もらい食べてみる。
グァバジュースのように甘くはなく、お世辞にもおいしいとは言えないけれど、

この前食べたのよりはまだマシかも。


「グァバには種類がいくつかあるんだよ。中身が白いのと赤いのと・・・。

すぐそこに、グァバの木があるでしょ。まだ熟してないけど、これは白い種類のグァバだよ。」
家の近くに、グァバの木なんてあったんだ。知らなかった・・・。

まだまだ実は小さいけれど、近いうちに食べられる大きさになるんじゃないかな。

私の家の木じゃないけれど、ちょっと楽しみ~。


NICCO@マラウィ~国際協力日記/アフリカ編 -世界をフィールドに~ ←グァバの木
NICCO@マラウィ~国際協力日記/アフリカ編 -世界をフィールドに~ ←グァバの実

女4匹の戦い

宿舎には4匹の犬がいます。
番犬のクセに初対面の私に吠えることなく、仲良くしてくれています。
・・・本当にそれでいいのか?といった疑問は置いといて・・・。

4匹すべてが雌のため、時々、熾烈な争いが繰り広げられます。

たいていはご飯時。


一番食いしん坊なのは、2番目の姫と3番目の凛。

姫は凛と萌に与えた餌を横取りします。

凛の餌箱なのに凛を追い出し、横取りします。
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2番目の姫


4番目の萌は餌の争奪戦には負けることが多く、

姫とは一緒にご飯が食べられません。
姫に吠えられ、怯えて餌を放棄してしまうタイプです。

一番の育ち盛りの萌なのに、あっさりと餌を放棄してしまう弱さ。

なので、萌はキッチンで餌を食べさせています。

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4番目の萌


平和に一人で餌を食べていたかと思えば、萌がいなくなったことで、
自分の餌を姫に横取りされるようになった凛も餌にありつけなくなりました。
仕方ないので凛もキッチンで餌を食べさせることに。

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3番目の凛


すると、今まで姫に餌の横取りをされていた腹いせではないとは思いますが、
萌の餌を横取りし始めました。すっかり怯えまくりの萌は、

誰かスタッフが一緒にいないと餌を食べられません。
目を離すと凛は萌を隅っこに追いやって二匹分の餌を食べています。
4匹の中で一番図太いのは、わりと凛なのかもしれないと最近は思うこともあります。


一番上のララは、一番上らしく誰からも餌を横取りされません。

他の犬たちに対して威厳を保っているのがよくわかります。

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一番上のララ


つい数日前には、何が原因かはわかりませんがララと姫の流血事件がありました。
姫の何かが気に障ったらしく、姫の首下あたりに噛み付いたまま離しませんでした。
その日の姫はすっかり怯えて餌を食べることもできませんでした。

姫の首にはその時の傷が今も残っています。
今まで特に誰の餌を横取りするわけでもなく、
一匹、平和に黙々と食べていたララでしたが、

姫に対して威圧的な態度が示せるようになったララは、
姫の餌を横取りすることを覚えたようです。

姫が追いやられ、姫の餌を食べているララを時々見かけます。


女同士であるが故に熾烈な戦いでもあるんでしょうね。
ヤキモチも多いのではないでしょうか。

女の世界は大変なのね・・・。

本当の格差社会

マラウィに来る前、日本でも格差社会って言葉が流行ってた気がする。
でも、ここマラウィの「格差」そんなもんじゃない。


ちょっと目を閉じて、想像してみて欲しい。
都会から久しぶりに田舎のばあちゃんち帰ったら、

家は土と藁でできててたまに崩れるし、
トイレは地面に穴掘っただけでこれもたまに崩れて

うんこもおしっこも垂れ流しになるし、
水は4、5キロ離れた井戸まで汲みに行かなきゃいけなくて、

電気なんかもちろん通ってなくて、
近所の子たちはほとんど裸同然で栄養失調でお腹が出てるし、

ばあちゃんは字が読めなくて、
しかもはだしで普通に歩いてるし・・・。


そんな現代と江戸時代が同時に存在しているような話、

日本じゃ絶対に考えられない。
でもここでは都会と村には天と地ほどの「格差」がある。

都会に行けば大きなショッピングセンターもあるし、
裕福な人は先進国並みに設備が充実した大学に

子どもを行かせてやることもできるし、
もしかしたら平均的な日本人よりいい生活をしている人もいるだろう。

その一方でNICCOの事業地の村に住む人たちは、

貧しさから抜け出せないでいる。


この「格差」。


その中で人々は当たり前のように暮らしている。そのことにただ純粋に驚いた。
マラウィは貧しい貧しいとは聞かされていた。
でもこんな「格差」があるなんて、知らなかった・・・。

マラウィの警備員

ここマラウィ、いくら治安がいいといってもアフリカ。

事務所にも宿舎にも必ず警備員を雇っています。
日本ではピシっとした制服を着て、専用の車に乗り、

警官と見違えるくらいの警備員。

ここマラウィではどうでしょう?


1、24時間365日守ってくれるとは限らない。
歯が痛いからとか、親戚の葬式だからとかちょくちょくお留守になります。

身代わりに友だちやお母さんを置いてったりすることも。


2、なにかしら武器を持っている。
こん棒、パチンコ、ベンチプレス200キロ挙げるという鍛え上げた体、

黒魔術、割れた蛍光灯・・・なんでもありです。

3、オフィスの庭で勝手に主食のメイズを栽培する。
一応鑑賞用に植えたんだと主張しています。



彼らにちょっとお話を聞いてみましょう。
「どうしていっつも敬礼してるかって?研修で相手をリスペクトするってことを

習ったんだよ。その研修でこのこん棒の使い方も習ったんだ。

って、おい!タビ(私の愛称)!

そんなことはどうでもいいからなんか食うもん持ってないか?

お腹が空いてこんなんじゃ悪いやつ来ても勝てないよ!

おー!そのクッキーおれのために買ってきてくれたのか!サンキュ!(敬礼)」


オールドホスピタル勤務ジョセフさん
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お得意のポーズで決めてくれたジョセフさん



「なあ、パチンコがどうしても欲しいんだ。あれさえあれば

どんな悪いやつだってやっつけられるんだ。

え?お前パチンコをばかにしてるだろ。

パチンコで腹やられたらなあ、穴開いて、

手術しなきゃいけなくなっちゃうんだぞ!パチンコは強いんだぞ!」


ンコタコタオフィス勤務サミュエルさん
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オフィスの庭ですくすく育つメイズに囲まれて

幸せそうなサミュエルさん


でも何か困ったことがあればそこは人情たっぷりのマラウィアン、

しっかり助けてくれる。

こんなおちゃめな警備員たち。
あなたのご家庭にもお一人いかがですか?