自殺所15 | 置き場

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それから芳樹は長くて短い時間を過ごした。
見かけ幼いあの子を送ってしまった。
死ぬことに理由はいらない事や死ぬことに意味なんて無い事、他人に説教するような義理も一度は死のうとした芳樹には言えない。
言ったとしても逆にどうしてこんな所で働いてるの?と突っ込まれるだろう。
更にここは商売をしている金は使わないにしろ、新生命保険の金は推測によると国になんか行ってない。
国が黙認しているというこの場所も黙認ではなく知らないのではないか?

そんな事を考えながら小一時間過ごした。
空は眩しくてクラクラするくらいだった。


つづく