4日目 ブエンカミーノ 1月1日
旅の楽しみにはそのお国自慢の料理を食べることがある。
大晦日の昨日は昨日でポルトを歩いて坂の多さにくたびれ果て、ホテルに着いたらもう街の中心部に出かける気力もなく、かと言って近所にレストランらしきところもなく、結局前日と同様に持参したカップヌードルとホテルの朝食バイキングでゲットしたパンと、山飯の白飯とドライフードのカレーを食した。
食べ終わると早々に寝てしまい、カウントダウンの賑わいも関係なかったが、熟睡の最中、新年の時を知らせる花火の音があちこちで轟き目が覚めた。
がばっと起き上がり、ホテルのベランダに出てみると、3カ所くらいから花火が上がるのが見えた。
しばし新年気分を味わうことができた。
ポルトガルに着いてから夕食はずっとカップヌードルが続いているので、そのホテルでも朝食を頼んだ。
いつになったらタコやイワシやエビ料理が食べられるのか。
初日のリスボンで、まだ宿が待っていてくれると安心の中で食べたいわしの塩焼きとカプレーゼが懐かしい。
また少しパンを補充して、いよいよ本番、ブエンカミーノに出発である。
いやいや、その前に青いタイルのアルデージョが有名な、アルマス礼拝堂や、サントイルデフォンソ教会と、サン.ベント駅を見なくては!とかなりの時間寄り道し、それからようやく海岸線を歩き始めた。
なんとなく、料理されたものをずっと食べてない感が募り、道すがらのカフェやレストランにココロ惹かれるが、宿に着けないことになると1番困る。
それらをやり過ごし、無心に歩く。
10キロほど歩いたところで、その前に観光でもかなり歩き回ってしまったわたし達は、すでにくたびれて、時間もタイムリミットになってしまった。
なんだ!ダメダメじゃない。と、自分自身に呆れながら、急遽1番近いトラムの駅を探して歩き始め、そこから宿の近場の駅まで移動することにした。
しかし、ここでもスムーズにことは運ばない。
神は苦悩を与えたもう。。
またしてもトラムのチケットが買えず。チケット売り場であたふたする。で、もって、may. I ask you how to buy the ticket?と言うつもりが、近くにいたアジア系の人に、May I help you?と言ってしまう。
明らかに困っているのも、困っているように見えるのも自分なのに、何かお手伝いしましょうか?はないだろう。
その人は、ハテナ?のような、困惑したような顔で首を横にふった。
後から考えても、何度でも笑える恥ずかしいシーンであった。汗。。。
今度は気を取り直し、違う人に声をかけて教えてもらい、無事トラムチケットをゲットできた。
だがしかしポルトガルの交通事情は日本のそれと違い信用ならない。
そのトラムが何かのトラブルでキャンセルされ、違う車両に乗るように指示のアナウンスが入る。意味もわからず右往左往させられたのち、ようやく目的地行きの車両に乗れた。
1番最初の予定では1日20キロから30キロ歩くなんてチャリが計画していたが、簡単にはそんなに歩けない。
郊外のひと駅は電車に乗っててもかなりの距離があり、そんなにはとても歩けなかったなぁと思った。
カミーノの道の近くに電車が走っているとわかると、何となく気持ちが楽になる。
古い水道橋のある駅で降り、宿に向かうと、宿のあるあたりに叔父さんが立っていた。わたし達が今日のゲストだとわかると、にこやかに迎えてくれた。
普通であればワインもレストランもある宿なのだが、元日はお休み。
近くのレストランもすべてお休みで、夕食を外で食べるのは難しいと言われた。
宿の名前がワイン ブティック ハウスといい、ワインだけは買うことが出来た。
予測はしていたが、今日も
カップラーメンとホテルのバイキングでゲットしてきたパンとジャムのみである。。。
なんか、山の時と変わらないね。。
とため息。
ポルトガル料理をたらふく食べられる日は来るのか。はたして。。