NHK・にほんこども新聞 -30ページ目

【第5回】自動車の持つ可能性-モータリゼーションへのアンチテーゼ-

木乃伊的生活.web-車の限界

自動車とは、ことさら言うまでもなく、走ってナンボのアイテムである。ある時は人を乗せ、またある時は荷物を運ぶ。これは我々現代人の多くが持っている、 共通認識的な何かだ。しかし、そうした我々の常識に、真っ向から挑戦する人もいる。その一例が↑のような車のオーナーだ。



木乃伊的生活.web-車の限界

近づいて見ずとも分ることであるが、この車は、既に「走る」という役目を、全力で放棄しにかかっている。おそらく、このまま一般道に出てしまえば、その道 すがら、当局の関係者に呼び止められるか、荷台の上に構築された謎の建造物を瓦解させてしまうかのいずれかであろう。そういう意味でこの車は、車であって 車とは言い難い存在である。

とはいえ、この車が、我々市井のパンピーに投げかけてくれた疑問は、実に興味深いものがある。カール=ベンツが三輪のガソリン自動車を発明し、走行に成功してから今年で早124年。自動車は、新たな時代へと突入しているのかもしれない。