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国際協力やNGOについて興味のある分野の情報をまとめています。

スーダン政府が19日、決議が公正さを欠き、アフリカ連合の解決案との食い違いがあるとしながらも執行を承諾することを発表。

また中国の国連常駐代表は安保理決議を「ただ圧力を加えることは問題の妥当な解決に不利だ」と表明。一方で、安保理決議は当初の案に暗に含まれていた児童制裁の内容が削られたために決議に反対しなかったとのこと。
→詳しくはこちらの記事を参照
中国、スーダン、石油

下に書いた安保理決議で中国は「棄権」という判断をした。「ジェノサイドだ」という国際世論を受けて反対することはできなかった。改めて、"国際"社会の難しさを露呈した形だ。

中国はスーダンの第1の貿易相手国である。CIAの資料によると、輸出の25%、輸入の20%を占める。その中心は「石油」である。13億人超の人口を抱える中国の急速な工業化を受けて、今や中国は大口の石油輸入国となっている。石油が第一産品のスーダン、しかも20年近く内戦を続けている国にとって、貿易を続けてくれる相手国は大きな力になっている。

スーダンの石油の問題については、国際NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が昨年、『スーダン、石油、人権』というレポートを発表している。750ページを超える力作だ。もちろん全部読めているはずがないけれど、ダウンロードできる分を落としてパラパラと見てみるに、スーダンの問題を石油経済を基本に網羅している感がある。NGOにこうした力があるというのは、非常に勇気になる。

さて、そのレポートの中の第4章「外国企業の共謀と外国政府のサポート」というのがある。この中に書かれた「スーダンへの中国の投資:武器と石油」に中国とスーダンの関係が詳しく書かれている。

もともとカナダ企業Talisman Energy Inc.と、スウェーデン企業Lundin Oil ABがスーダン南部の石油で利権を得ていたが、人権団体の圧力で2002年末にTalismanが翌年6月にLundinが売却した。そして残ったのが中国とマレーシアの政府所有の石油企業、China National Petroleum Corp.(CNPC)とPetrolium Nasional Berhad(Petronas)であった。その後、インド政府系石油企業、ONGCが参入している。

スーダンの推定石油埋蔵量は29億バーレルと言われる。アフリカ全体の推定埋蔵量の約20分の1、最も多いサウジと比べると90分の1しかない(OPEC Annual Statistical Bulletin 2003参照)。原油輸出は99年8月から開始され、日本も同年11月から輸入している。年間約1000バーレル程度(石油輸入全体の約0.6%)。
国連安保理がスーダンへの経済性境措置として石油の輸出禁止警告の決議案を採択(中国・パキスタン、アルジェリア、ロシアの4ヵ国が棄権。反対はなし)。決議に従わない場合は、石油禁輸制裁を検討する。またアフリカ連合の監視団の増派や「ジェノサイド」の認定のための調査を求めた。
→参照:日経新聞ウェブサイト
 国連安保理プレスリリース:SC/8191(Eng)

石油はスーダンの主要産品。
タイトルにあるような見出しに続き以下のような記事が上がっている。



 スーダン西部ダルフール地方の内戦で約150万人の難民・国内避難民が出ている人道危機で、米政府が事態打開に本格的に乗り出した。武装民兵組織による住民迫害を「ジェノサイド(集団殺害)」と認定し、同組織を支援してきたスーダン政府への圧力を強める新たな国連安全保障理事会決議を採択したい考えだ。しかし複雑な経緯を持つ紛争を単純化し、一方の当事者を非難する「米国流」打開策には実効性に疑問も出ている。
(続きはこちらの朝日新聞HPを参照のこと)



記事によると米政府が安保理事国に出している決議案草案は以下の内容だという。
*現在約125人いるアフリカ連合(AU)の停戦監視団の大幅な拡大
*スーダン政府による民兵組織の武装解除
*従わない場合、スーダンの石油部門への制裁を検討 など

しかし、安保理事国の中国が拒否権を行使する姿勢があるという。中国のスーダン石油開発協力がその要因。中国政府系石油会社の最大の出資国がスーダンだ。一方、ダルフール周辺には油田開発計画はない。

スーダン政府は現時点では大規模な派遣受け入れを拒んでいる。米がこの問題とどのように向き合うか、注視する必要が改めてある。

アフリカ連合(AU)