シンジケートローン契約 (Vol.21)
前回のLegal Opinionの続きです。
アメリカの場合、州によって法律が異なるので、例えば借入人がTX州、貸付人がNY州の法人で、融資契約の準拠法がNY州法の場合、借入人のCapacityについてはTX州法、融資契約のEnforceability等についてはNY州法に基づいて意見を言わなければならないということになります。したがって、このような場合には、借入人はTX州の弁護士とNY州の弁護士の双方をRetainしなければならないということになります。こちらの大手のローファームはアメリカ全土に支店を持って現地採用をしていますから、そういうローファームに依頼すれば複数のファームをRetainしなくても対応できます。こういった事情も、アメリカの大手の事務所が各州に支店を出すことが多い理由の1つなのではないかと思います。また、不動産投資ファンドなどを借入人とする場合には、Caymanで設立しているケースが多く、その場合にはCaymanの弁護士をRetainすることになります。
Legal Opinionの対象となる契約に担保契約が含まれる場合には、担保権の有効性に加えて、有効な対抗要件の具備についても意見を求められるケースがあります。(対抗要件の順位については対象外とされるケースが多いようです。)アメリカでは、対抗要件の具備に関してどの州の法律が適用されるかは、担保物の性質及び所在地その他の諸要素によって決まり、必ずしも当該担保契約の準拠法と同じ州の法律が適用されるとは限りません。したがって、このように異なる州法が適用された場合、対抗要件の具備の有効性は、担保契約の有効性とは無関係ということにもなり、かかる事情から対抗要件の具備については、多くの弁護士が意見をすることについて消極的のようです。
なお、Legal Opinionで求められるのは法的な見解のみであり、事実に関する問題については意見の対象外というのが原則です。(アメリカではごく稀にno-litigation opinionという事実に関する意見が求められることがあるそうです。)ただ、法的な問題なのか事実の問題なのかというのは線引きが難しい場合があるのも事実です。つまり(ここからは私の理解ですが)、Aという事実がある場合に、Bという法的効果が発生するという法律上の規定があるとします。すると、「Aという事実が存在する」という事実に関する意見と、「Bという法的効果が発生している」という法律意見とは、形式的な違いがあるだけで、ほとんど同義なわけです。そして、「Bという法的効果が発生している」という意見を言う場合、通常「Aという事実が存在する」という事実は真実であるという仮定を置きますので、そうするとこの意見は論理的にはほとんど意味がないということになるわけです。
アメリカではオピニオンの実務も日本よりも進んでおり、かなりの部分でスタンダードが出来上がっているようです。弁護士間でのオピニオンの交渉は依頼者にとってみれば無駄な議論をリーガルフィーをかけて延々続けているようにも映るでしょうから、なるべく短時間で合意に至るに越したことはありません。
アメリカの場合、州によって法律が異なるので、例えば借入人がTX州、貸付人がNY州の法人で、融資契約の準拠法がNY州法の場合、借入人のCapacityについてはTX州法、融資契約のEnforceability等についてはNY州法に基づいて意見を言わなければならないということになります。したがって、このような場合には、借入人はTX州の弁護士とNY州の弁護士の双方をRetainしなければならないということになります。こちらの大手のローファームはアメリカ全土に支店を持って現地採用をしていますから、そういうローファームに依頼すれば複数のファームをRetainしなくても対応できます。こういった事情も、アメリカの大手の事務所が各州に支店を出すことが多い理由の1つなのではないかと思います。また、不動産投資ファンドなどを借入人とする場合には、Caymanで設立しているケースが多く、その場合にはCaymanの弁護士をRetainすることになります。
Legal Opinionの対象となる契約に担保契約が含まれる場合には、担保権の有効性に加えて、有効な対抗要件の具備についても意見を求められるケースがあります。(対抗要件の順位については対象外とされるケースが多いようです。)アメリカでは、対抗要件の具備に関してどの州の法律が適用されるかは、担保物の性質及び所在地その他の諸要素によって決まり、必ずしも当該担保契約の準拠法と同じ州の法律が適用されるとは限りません。したがって、このように異なる州法が適用された場合、対抗要件の具備の有効性は、担保契約の有効性とは無関係ということにもなり、かかる事情から対抗要件の具備については、多くの弁護士が意見をすることについて消極的のようです。
なお、Legal Opinionで求められるのは法的な見解のみであり、事実に関する問題については意見の対象外というのが原則です。(アメリカではごく稀にno-litigation opinionという事実に関する意見が求められることがあるそうです。)ただ、法的な問題なのか事実の問題なのかというのは線引きが難しい場合があるのも事実です。つまり(ここからは私の理解ですが)、Aという事実がある場合に、Bという法的効果が発生するという法律上の規定があるとします。すると、「Aという事実が存在する」という事実に関する意見と、「Bという法的効果が発生している」という法律意見とは、形式的な違いがあるだけで、ほとんど同義なわけです。そして、「Bという法的効果が発生している」という意見を言う場合、通常「Aという事実が存在する」という事実は真実であるという仮定を置きますので、そうするとこの意見は論理的にはほとんど意味がないということになるわけです。
アメリカではオピニオンの実務も日本よりも進んでおり、かなりの部分でスタンダードが出来上がっているようです。弁護士間でのオピニオンの交渉は依頼者にとってみれば無駄な議論をリーガルフィーをかけて延々続けているようにも映るでしょうから、なるべく短時間で合意に至るに越したことはありません。