Life in the Lone Star State -139ページ目

Wynn Macau が香港で上場するようですね。

今日のWSJのニュースより。

Wynn to Seek $1.6 billion in IPO

Wynnというのはラスベガスを本拠とする高級ホテルで、ラスベガスのホテル王Steve Wynn氏と日本のパチスロメーカーの岡田会長が多額の出資をして建設されたホテルです。一度ラスベガスに行った際に泊まったことがありますが、確かに高級。ホテルの部屋にある小さなペットボトルの水が1本5ドルだか7ドルだかして、夜のどの渇きに耐えながら寝た思い出があります。ホテルにはカジノ、劇場、レストラン、ショッピングモール、プール、ゴルフ場などがあり、お金がある人はホテルの敷地を出なくてもラスベガスを満喫できるようになっています。大金持ちになってもう一度泊まりに行きたいものです。(笑)

さて、そんなWynnグループですが、マカオでもホテルをオープンさせ好調のようで、Wynn Macauを経営するWynnグループの子会社が10月9日に香港で上場するそうですが、予定している発行株式数は12億5000万株、発行総額は12.6億香港ドル(日本円で約1450億)だそうです。2007年に職場旅行で香港・マカオに行ったことがありますが、その頃のマカオはまさにホテルの建設ラッシュでした。2008年の不況で景気が鈍っているという話を聞いていましたが、また復調してきているんでしょうかね。

そう思ったのは、上の記事のなかで今回の株式発行総額は、2010年のWynn MacauのEBITDAの12.5倍から14.5倍と書いてあるからです。

EBITDAとは、Earnings before interest, tax, depreciation and amortizationの略で、減価償却前営業利益(利払い前・税引き前・減価償却前利益)などと呼ばれ、会社の財務状況を表す指標の一つです。

EBITDAの12.5から14.5倍という数字が何を意味するかというと、要は毎年の売上げに比してこの会社の企業価値が随分高く評価されているということだと思います。

会社の企業価値というのは、具体的には幾ら払えばその会社を買うことができるか(100%の株主になれるか)ということですが、理論上は、その会社の「株式時価総額」にその企業の「有利子負債」を加え「現預金相当物」を差し引くことで計算できます。

Wynn Macauの場合、IPO時点での株式時価総額が1450億円ということなので、(有利子負債と現預金相当物の額が分かりませんが、仮に有利子負債≧現預金相当物だとすると、 )Wynn MacauのEV/EBITDAは12.5ないし14.5倍以上ということになり、これはつまり、第三者がWynn Macauを買収したとしても、この投資を回収するには最低でも12年以上を要するということを意味します。EV/EBITDAの数値が5から7倍程度が通常と言われていることを考えると、この数字だけ見ると、投資対象としては随分リスクのある商品だという気がします。加えて、収益のメインはカジノという非常に景気に左右されやすい業種であること、中国領という政治的なリスクも低くない立地であること等を考えると、今後10年以上にわたって安定した収益を生み出すのかやや疑問です。

それでもIPO段階でこの株価を設定するということは、これで十分買い手が付くという見込みを持っているということでしょうし、投資家としてもこの金額でも買いの案件だと考えているということなんでしょうね。それほどマカオという都市が魅力的ということでしょうか。IPO後の株価の推移が興味深いところです。