Life in the Lone Star State -136ページ目

改正産活法

JAL関連のニュースはこちらでも関心が高いのか、連日報道されています。
 
Japan Airlines Seeks Public Funds


JALが産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(以下「新産活法」)を使った公的資金の注入を国に対して申請したというニュースです。

この新産活法ですが、産業活力再生特別措置法(以下「旧産活法」)を今年改正したもので、一定の要件を満たした場合には、政府(又は政府関連機関)からの出資という形での資金援助を受けることができるようになりました。そこでJALとしては、この新産活法に基づく政府からの援助を求めようとしているわけです。(ちなみにこの新産活法に基づく国からの出資を受けた1号案件はエルピーダメモリの件で、日本政策投資銀行が300億円の優先株の引受けを行っています。)

新産活法は、第1条で次のような目的が定められています。

「この法律は、我が国経済の持続的な発展を図るためにはその生産性の向上が重要であることにかんがみ、特別の措置として、事業者が実施する事業再構築、経営資源再活用、経営資源融合、資源生産性革新等を円滑化するための措置を雇用の安定等に配慮しつつ講ずるとともに、株式会社産業革新機構を設立し特定事業活動の支援等に関する業務を行わせるための措置、中小企業の活力の再生を支援するための措置及び事業再生を円滑化するための措置を講じ、併せて事業活動における知的財産権の活用を促進することにより、我が国の産業活力の再生を図るとともに、我が国産業が最近における国際経済の構造的な変化に対応したものとなるための産業活動の革新に寄与することを目的とする。」

法律に「再生」と謳っているぐらいだから、傾きかけてる企業のなかで国の経済にとって重要と思われる企業を国家戦略的に救済する法律なんだろうと思っていましたが、実際は傾きかけてる企業に限らず、より効率的な事業形態を創りたいと考えている企業や環境や資源にとって有用な事業を行おうとする企業を積極的に支援するといった目的もあるんですね。産活法絡みで話題になるのは潰れかけてる企業の案件ばかりなので、ちょっと誤解していました。。

さて、今回のJALはまさに潰れかけてる企業なわけですが、JALは、新設された新産活法第24条の2という条文を根拠に、国からの出資を引き出そうとしているということなのでしょう。ちょっと長いですが以下引用します。

「株式会社日本政策金融公庫は、株式会社日本政策金融公庫法 (平成十九年法律第五十七号)第十一条 の規定にかかわらず、認定事業者又はその関係事業者が認定計画に従って事業再構築、経営資源再活用、経営資源融合又は資源生産性革新のための措置を行うのに必要な資金の指定金融機関(同条第二項 に規定する指定金融機関をいう。以下この条において同じ。)による出資(内外の金融秩序の混乱のため当該資金について出資を行うことが一般に困難であると認められる期間として政令で定める期間内に行われるものに限る。)につき当該認定事業者又は関係事業者の事業の継続が困難となったことその他の事由により損失が生じた場合において、当該指定金融機関に対して当該損失の額の一部の補てんを行う業務を行うことができる。」

要するに、産活法適用企業に対して特定の指定金融機関が出資した場合には、株式会社日本政策金融公庫による損失補てんが受けられる(だから出資してね)ということです。それでも「一部」の補てんなので、実際に出資をするのは政策投資銀行など政府系の金融機関が想定されているということでしょう。

ちなみに上記の「内外の金融秩序の混乱のため当該資金について出資を行うことが一般に困難であると認められる期間として政令で定める期間」とは、平成22年3月31日までをいうと政令に書いてありますので、お申し込みはお早めに。(笑)

政策投資銀行も日本政策金融公庫も株式会社ではありますが、いずれも国が100%株式を保有している企業なわけで、結局は間接的に税金が投入されるということに変わりはありません。重要な国のインフラですのでやむをえないんでしょうかね。JALのサービスは、アメリカの航空会社のサービスに比べても質は高いと思います。是非復活してほしいものです。