3月鑑賞映画まとめ | 三つ子の魂百まで…トラウマニア

三つ子の魂百まで…トラウマニア

映画レビュー、コレクション紹介、映画や趣味全般について書いています。


『REC/レック』
正体がバレた途端母親に噛み付く少女の
分かり易いレスポンスに大爆笑!
閉鎖的空間をフルに使って登ったり降りたり、
手持ちカメラの揺れは激しいけど編集がしっかりしているので
酔う事無く楽しめました。感染系なんだろうけど、
研究室みたい所とかウイルス発生の原因がうやむやなのが
薄気味悪い。劇場でいきなり3作目を見たから、
イメージが違っててビックリです。
鑑賞日:03月06日 監督:ジャウマ・バラゲロ


『デモンズ』
映画館に閉じ込められ上映作品と同じ惨劇が
発生するアイデア勝負の小汚い
イタリアンゾンビの秀作。
噛まれても、引っ掛かれても、デモ汁浴びても
感染してしまい、挙句の果てにはこの劇中では有名そうな
アキロン大王が女体から飛び出る自由度1000%な所が
大のお気に入り。そしてヘビメタが世紀末によく馴染む!
イタリアの特殊効果は凄いと唸らされた
セルジオ・スティバレッティの腕前が如何なく
発揮されているのも見所のひとつ。
コレ映画館で鑑賞したらもっと臨場感味わえるでしょうね~。
モギリの姉ちゃんはサスペリア2のオルガ。
鑑賞日:03月06日 監督:ランベルト・バーヴァ


『オキュラス/怨霊鏡』
呪いの鏡の正体を科学的に検証しようとする姉弟。
それを欺くかのように幻覚で翻弄する恐るべき鏡。
過去と現在が錯綜し見る者も振り回す凝った演出。
話が進むにつれ鏡の正体が露になりジワジワと
恐怖が押し寄せる。これは怖くて面白い。
『悪魔の棲む家』や『シャイニング』を
彷彿とさせる家族崩壊がテーマだけど、呪いの鏡に執念で
立ち向かう姉の優しさに胸が締め付けられます。
爪が剥がれたり、電球を齧ったり下半身がキュッ!と
するような痛いシーンはキツイ。。あの亡霊たちは鏡に
殺された犠牲者だったのかな?タイマー起動の錨に冷や汗。
鑑賞日:03月07日 監督:マイク・フラナガン


『ゴースト・ハウス』
壁のシミから浮かび上がる女性の幽霊。
暗闇に蠢く無数の手。Jホラーテイストをふんだんに
盛り込んだサム・ライミ製作のオカルト映画。
あどけなさが残るクリステン・スチュワートが熱演。
小さな弟には「見える」のだけれど、幽霊を恐い物と
認識しておらず、恐ろしい顔が迫るのに顔色一つ変えずに
直視しながらも弟を抱っこしている姉は恐怖で振り向けず
立ちすくんでいる様子を細かいカットバックで
追うシーンが印象的。両親が我が子を信用せず
薄気味悪い家に越してきても鈍感で居座り続けるのは
ホラーの鉄則ですがなんかねぇ。
隣人は◌◌でしたなオチでガックリ。
鑑賞日:03月07日 監督:ダニー・パン、オキサイド・パン

『ハンター』
もっと硬派なバウンティハンターかと思ったら
縦列駐車が下手糞でギアをガリガリ鳴らしながら
車を転がすユルいマックイーンにずっこけました(笑)
これぞ正統派アメカジと言わんばかりのファッションは
憧れますね。MA-1を羽織り、Leeのジーンズに
足元はオニツカタイガーで決める!
電車の屋根で繰り広げるアクションは有名ですが、
トロリーポールぶら下がりも本人がやっているのかな?
盗まれたトランザムをコンバインで追うマックイーン。
その軌跡がミステリーサークルのような
仕上がりになっていて、この映画が
元ネタじゃないのか?と思うほど!
鑑賞日:03月07日 監督:バズ・キューリック


『アザーズ』
屋敷の住民が遺した一族の遺体写真集は
鳥肌が立つほど気味悪い。ゴシックホラー様式で
ムード満点。ヒステリックな母親を演じる
ニコール・キッドマンが美しいです。結末は薄々
分かっていたけれど、死人が死を拒むというのも皮肉な話。
古い屋敷には人の思いと歴史が
染み付いているんですねぇ…。
鑑賞日:03月08日 監督:アレハンドロ・アメナーバル


『ジェサベル』
造りが雑。母親のビデオレターでしんみりしてたら
ミラ・ジョヴォヴィッチを横に引き延ばしたような
ヒロインと悪霊がコールタール・レスリングを
おっぱじめてこりゃダメだなーと確信。大体ブードゥー教を
テーマにしたら精神錯乱して訳分からなくなるに
決まってるじゃん。誰も報われず後味悪さだけが残る。
鑑賞日:03月08日 監督:ケヴィン・グルタート


『カリフォルニア・ゾンビ逃避行』
気弱な青年が突如発生したゾンビと戦いながら
幼馴染の女性を探す道中での成長を描いた
青春ロードムービー。行く先々で風変わりな
サバイバーと出会いながら危機を乗り越えようと
するのだけど、その出会いが一瞬で終わってしまう儚さ。
家族からはのけ者にされても、お爺ちゃんだけは
彼を信頼し生きる希望を与えてくれるのが泣けます。
コメディだけどゾンビの設定は手加減なしの最強仕様!
モヒカン親友が自分の生い立ちについて語るシーンは
胸に迫るものがあります。人間いつ死ぬか
分からないから今を精一杯生きようとする
前向きさに感動。良作!
鑑賞日:03月09日 監督:ジャレッド・ターノル


『ゴースト・オブ・マーズ』
カーペンターはキザなキャラを生み出すのが
得意だよなあ。マッポとヴィランがタッグを組んで
火星の亡霊と戦うシチューエーション。
これはもう宇宙版『要塞警察』じゃないですか!
ナターシャ・ヘンストリッジが繰り出す格闘術惚れるわー!
セットとかチープなんだけど有無を言わせぬ
圧倒的な威圧感とヘビメタでゴリ押しするのは
まさにカーペンター節そのもの。
ブレードランナーのゾーラ(ジョアンナ・キャシディ)や
産毛がキュートな駆け出し時代のステイサムが
拝めるのは嬉しい。火星になぜ幽霊?と
疑問も吹き飛ぶ馬鹿馬鹿しさが逆に愛おしくなるw
鑑賞日:03月09日 監督:ジョン・カーペンター


『ルームメイト』
アリーの私生活を脅かすルームメイトのヘディ。
屈折した表現でしか接する事が出来ない
ヘディの闇をジェニファー・J・リーがオールヌードの
体当たり演技でブリジット・フォンダを食う迫力。
人間、自分に欠けている物に憧れを抱くものだが、
妬みが殺意へと変わる様子が悲しくも恐ろしい。
アリーが住むヨーロッパ調のアパートが
雰囲気を盛り上げている。
「サスペリア」が好きで女優を目指したという
ブリジット・フォンダ。本作の撮影監督がサスペリアを
撮っていると知り、収録中に興奮して話しかけたという
逸話が大好きです。赤い旧式エレベーターや通風孔
など何処となくダリオ・アルジェントちっくに思える。
鑑賞日:03月09日 監督:バーベット・シュローダー


『バトルランナー』
2017年の近未来(笑)過激な殺人ゲーム番組
「ランニングマン」に強制参加させられる
シュワちゃんや愉快な仲間たちを描いた
スティーブン・キング原作のSFアクション!
25年ぶりに見ましたが、腹筋が痙攣するほど笑えました!
ファミコンみたいな敵キャラが勝手に出てきて勝手に自爆。
80年代の破天荒さが光る今となってはえらい貴重な作品。
ぴっちりスーツが恥ずかしいけどアディダス製だぞ!
レスリー・ニールセンの偽物みたいな司会者が
ボブスレー祭りで派手に散るラストなど真面目な
アホ映画っぷりで童心に帰れる事請け合い!
TV吹替で鑑賞
鑑賞日:03月09日 監督:ポール・マイケル・グレイザー


『リンカーンVSゾンビ』
ゾンビ発生直後、何の前情報もないのに
リンカーン大統領が先陣を切って携帯カマ片手に
バッサバッサとゾンビを退治してゆく
痛快ホラーアクション。真面目にやってるんだけど、
ゾンビをおびき寄せるため進軍ラッパを吹いている途中で
息切れを起こしてゲホゲホとしつこく繰り返したり、
屋根から落ちて足首捻って食われるとか唐突なアホ描写の
ブッ込みに愕然。血糊が全部CGだからおかしいと思ったら
案の定アサイラム製作なのねw ロケーション効果と
全編通してオーケストラ曲が素晴らしいです。
97分はちょい長すぎるかな。
鑑賞日:03月10日 監督:リチャード・ジェンクマン


『リターン・トゥ・アース
 宇宙に囚われた1027日』

宇宙飛行士って精神状態が安定してないと
ダメなんじゃないの?地球と音信不通になってから
自殺したり取り乱す者が出てきてもの凄く落ち込みます。
ほぼ人災。いつの間にかクルーが居なくなって、
いつの間にか知らないロシア人が乗り込んでた(汗)
緩いテンポで睡魔に負けそうになるけど
一生懸命見ましたよ。。
鑑賞日:03月13日 監督:エリック・ピコリ


『ダーティキッズ ぶきみくん』
ゴミ箱の中から出てきた個性溢れるぶきみくんと
いじめられっ子少年のふれあいを描くコメディファンタジー。
変なヤツ、不気味なヤツは刑務所に入れられてしまうという
理不尽な設定に大爆笑。教育テレビに出てくる着ぐるみを
だいぶムチャにした感じの連中は放屁・鼻水・お漏らし・
ゲロが特技w 主人公の美少年が誰かに似ていると思ったら
「グーニーズ」のショーン・アスティンの実弟なんだって。
人間外見じゃなく中身が重要って事も教えてくれる
ゴキゲンなぶきみくん。年上のお姉さんを口説く少年の
恋心にキュンと来る!ぶきみくんの中毒になりそう(笑)
鑑賞日:03月13日 監督:ロドニー・アマトゥ


『デッド・ハンティング』
閉鎖中の自然公園へズカズカと入り込み
狩猟を楽しむ男女が仮面を被った謎のハンターに
狙われる。自業自得もいい所だけど、
スラッシャー映画を思わせるハンターの陰湿な攻撃が
なかなか見応えある。
簡易トイレの便器に発砲し糞尿が飛び散るなど
命を狙われなくても逃げ出したくなる嫌な場面の連続。
玉が縮む痛い描写が何度も。これはキツイ!
いい子を装って裏では何をしているか分からない
なんていうのは今の現代っ子を映しているようで
鳥肌が立ちます。嫁がキレてからの奮闘は
良くある展開ですが、身籠っているってのがねぇ。
田舎は怖い。
鑑賞日:03月13日 監督:クリストファー・デナム


マギー『マギー』
愛する者がゾンビウイルスに
感染した時どうするか?
愛娘を必死で守ろうとするシュワちゃんが
新境地を開拓。『リトル・ミス・サンシャイン』の
オリーブ役でお馴染み天才子役出身の
アビゲイル・ブレスリンが徐々に体を蝕んでゆく病に
苦悩しながらも家族そして心から信頼してくれる
友人に囲まれ、限りある命を精一杯生きようとする姿に
感動させられました。ロメロ監督が描いた
「感染拡大を食い止める為ゾンビになった家族を殺せるか?」
という究極の選択を受け継ぐ正統派ゾンビ映画であり
家族の絆が試されるドラマでもある。
本当に素晴らしい作品です!
鑑賞日:03月14日 監督:ヘンリー・ホブソン


『わらの犬』
気が弱く平和主義のダスティン・ホフマンが
村人の理不尽な嫌がらせにより防衛本能の
スイッチが入るまでの「溜め描写」が想像を絶する
カタルシスを生む復讐劇。最初は田舎者の嫌がらせに鈍感な
デイビッドにイラつくけどこれも計算の内。妻が輪姦される
シーンは今見ても相当ショッキングで嫌悪感を抱く。
そこに教会のくだりで嫌らしいほどの
思わせぶりなカットバック。
演出だと思うけど雑な場面転換に振り回されっぱなし。
「鮮血の美学」「脱出」と言った復讐劇の元祖かも?
内に秘めた暴力性が目覚めるBGMとしてバグパイプの
音色が絶大な効果を生む。
ダスティン・ホフマンはやはり偉大!
鑑賞日:03月15日 監督:サム・ペキンパー


『メガ・シャークVSメカ・シャーク』
目が潰れるほど退屈。
メガシャークは戦艦破壊メインで
人間なんて4人くらいしか食ってないし、
一方のメカシャークは全く役に立たず。
パイロットの女がヒーヒー騒ぐだけで迷惑千万。
メガシャーク(Mega Shark)VSメカシャーク(Mecha Shark)
※滅茶シャーク。アサイラムと割り切って見てもこれは
子供だって飽きちゃうよ。古臭い360度回転のキスシーンとか
恥ずかしいローアングルとか支離滅裂。
ナイトライダーみたいに喋るメガシャークの
コンピューターは良かったんじゃない?
もういいやww
鑑賞日:03月16日 監督:エミール・エドウィン・スミス


『PARKER/パーカー』
白髪ウィッグを被った神父のステイサムが
かっこいい!すぐツルピカになるけどw
狙った敵は容赦なくブチ殺す不死身の
パーカーが大暴れ。バスルームでの死闘は
一見の価値アリ。パーカーに懐く犬と
動揺しないジェニファー・ロペスの母親も良い味出してます。
「パシフィック・リム」でテンドーを演じた
クリフトン・コリンズ・Jrの最期が哀れ。。
鑑賞日:03月17日 監督:テイラー・ハックフォード


『シックス・デイ』
愛犬が死ぬと子供が泣くからクローン技術を使うって
安易な発想は命の尊さを軽視していて
決して気持ちの良いものではない。
涙が出なくなる未来に未来などないです。
ガジェット類がトータルリコールしていて
デジャヴ感があるけど、レーザーガンぴゅんぴゅん撃ちまくる
シャワちゃん楽しそうでした!
鑑賞日:03月17日 監督:ロジャー・スポティスウッド


『ドラゴン危機一発』
ブルース・リーが初めて主役を務めた
記念碑的作品。
画面狭しとジークンドーの技が炸裂。
お笑い要素を挿入するも、ブルース主演作の中で最も
残酷度が高い。短足で奮闘するジェームズ・ティエンの
立ち回りや「霊幻道士」で有名な若き日のラム・チェンインが
見られるのも嬉しい。みなみらんぼう似のラスボス対決は
老人虐待にしか見えないけど、社長役は武術の達人。
トランポリンを多用したアクションも印象に残る。
リーが食べてるスナック菓子が気になりますよw
ソフト版の音楽はピンクフロイドを
無断使用しているのがちょいと残念。
鑑賞日:03月19日 監督:ロー・ウェイ


『ストレージ24』
ザ・フライとプレデターの混血みたいな
エイリアンのデザインが懐かしい雰囲気で
とても愛着が湧きます。ねちっこい溜め殺しも
グロくて見応えアリ。レンタル倉庫に閉じ込められて、
そこに何故エイリアンが侵入したのか考えると頭痛くなるけど
低予算ながら手堅くまとまっていると思う。
ワンコロ花火はツボに効きますww
おしっこしてた姉ちゃんが一番冷静沈着でしたな。
鑑賞日:03月20日 監督:ヨハネス・ロバーツ


『アナベル 死霊館の人形』
この映画の怖い所は悪魔崇拝のカルト信者が
死してなお生贄を求めて夫婦とその子供を付け狙う
執念深さにある。人形は憑依するための
道具なだけで大して恐くないけど、カルトばばあの
薄気味悪さといったら近年劇場で見たホラーの中では
腰を抜かすほどの破壊力だった。
子供から突然ババアに変身するトリック、回りくどい
エレベーターの描写など精神的に追い込む描写の連続が
心臓に悪い。悪魔の姿がクッキリ見えちゃうのは
興醒めですが、我が子を必死で守ろうとする母親の愛情が
深く描かれています。
最後の最後まで人形を動かさなかったのは分かってるね!
鑑賞日:03月20日 監督:ジョン・R・レオネッティ


『バニシング IN 60』
怒涛のロングカーチェイスは瞬きを
忘れるほどの疾走感。
ボコボコになってもエンジンが生きている限り
走り続けようとする車両窃盗のプロを演じる
伝説のスタントマンH・B・ハリッキーの華麗なハンドル捌きに
うっとりさせられますね。ドラマパートはもっさりしてるけど、
カーアクションはリメイク版「60セカンズ」の足元にも及ばない
迫力に満ち溢れています。公道での撮影許可は取っている
みたいだけど野次馬や普通に交差点待ちしてる一般車など
日常の光景の中に上手く溶け込んでいるのがスゴイ。
レッカー車での爆走も新鮮だった。ラリってる黒人もw
鑑賞日:03月21日 監督:H・B・ハリッキー


『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
ゲームの攻略本みたいなストーリーだけど、
人間の生き方そのものが描かれていると思う。
宇宙人と戦っては死にまた生き返る。
現実にリセットボタンは存在しないから、今この時を
悔いの無いよう生きるという作者の思いに感銘を受けました。
パワードスーツでがしがし動き回るトム・クルーズが
相も変わらず若いし、筋骨隆々のエミリー・ブラントが
有無を言わさぬ美しさ!日々の生活に疲れた時は
この映画を観て嫌な事をリセットするのも良いかな?
エミリーが装備してたガンキャノンとヘリのプロペラ剣が
えらい魅力的!ビル・バクストンも良かった。
鑑賞日:03月21日 監督:ダグ・ライマン


『悪魔が棲む家666』
カルト教団の少女たちが惨殺される風変わりな
オカルトホラー。隔絶されたコミュニティの中で
恋も許されない思春期の少女たちが頭巾姿で
鉤爪を持った殺人鬼に狙われる。「ラストサマー」まんまの
キャラ設定だけど、物語自体はウェス・クレイヴンの
「インキュバス死霊の祝福」に酷似している。
「オーメン」だったり「リング」だったりそこかしこに引用が
見られますが、殺しのレパートリーが豊富かつ死ぬテンポも
良いので満足度はなかなかのもの。一番恐ろしいのは
自分の欲望のまま好き勝手に振る舞うビーコン長老。
因果応報よ!
鑑賞日:03月21日 監督:クリスチャン・E・クリスチャンセン

『ダークウォッチ 戦慄の館』
劇中のセリフ「悪魔のいけにえみたいに不気味」と
言われる屋敷へ入り込んだ若者が謎の男たちに
狙われるオカルトホラー。相手の体に触れると
その人の最期の姿が見えてしまったり、
洪水で流された事故を隠そうとする街の人々など
曰くあり気なのだけどクライマックスで混乱させられ
一瞬ワケが分からなくなる。
カニ歩きをする斧男軍団や「ソウ」のトビン・ベルが
言い知れぬ不気味さを醸し出す。
親友に「セックスをした臭いがする」するとか言われたら
引くよね(笑)下手な特殊造形を長々と見せるもんだから
粗が目立ちます。怨念はまだおんねんぞ!
鑑賞日:03月22日 監督:ヴィクター・サルヴァ


『歓びの毒牙』
アルジェント監督のデビュー作。
殺人現場を目撃したアメリカ人作家が捜査に
協力する内に好奇心が暴走。連続殺人鬼に
追われるサイコスリラー。処女作でありながら人物を
アシンメトリーに配した独特なカメラワークと変人や
ゲイ・キャラなど監督の好みが既に
確立されているのが嬉しい。
黒革のジャケット、忌まわしい絵画、エンニオ・モリコーネの
不協和音と甘く美しい男女のスキャットが凄惨な事件を
洗い流してくれる。サスペリアPART2がサスペリアより先に
日本公開されていれば『歓びの毒牙2』を
名乗っても良いくらい類似性がある。
鑑賞日:03月22日 監督:ダリオ・アルジェント


『シャドー』
ダリオ・アルジェント監督が原点のジャーロへ
回帰した記念すべき作品。カミソリで美女の
頸動脈を切り裂く殺人鬼がスタイリッシュに
描かれていて、特にレズカップルが死に絶えるキーアートにも
なった場面は何度見ても飽きない。クレーンを使い壁から
室内へと這い回る実験的なカメラワークも
語り草になってます。残念なのは推理劇として
あまりに短絡的な発想。いつも騙されてしまいます(笑)
ゴブリンのディスコ音楽は80年代の幕開けっぽくて最高!
無機質な物をクローズアップで
切り取ったり現実逃避しているような
映像はアルジェントらしい。
鑑賞日:03月23日 監督:ダリオ・アルジェント


『ゴースト殺人事件/黒衣の死美人』
この怨み晴らさずにおくものか!と
50年前に死んだ女性の幽霊がジジイになった
4人の男性に復讐する。
ディック・スミスの特殊造形は有名だけど、
日本劇場未公開で変な時期にTV放送された
隠れたオカルトホラー。犯罪者と子供が何者だったのか
イマイチ良く分からず。悪さしといて心霊愛好会やってる
爺様懲りないねぇ。双子を演じるクレイグ・ワッソンが
ハマり役。地味だけどじんわり恐がらせてくれる良作です。
鑑賞日:03月30日 監督:ジョン・アーヴィン