2月鑑賞映画まとめ | 三つ子の魂百まで…トラウマニア

三つ子の魂百まで…トラウマニア

映画レビュー、コレクション紹介、映画や趣味全般について書いています。


『スペル』
死霊のはらわたのエッセンスを踏襲しながら
老婆から呪いを掛けられた女性の悲劇を描く。
ガーナッシュ夫人のキレる動機があまりにも
理不尽すぎて同情どころか笑いを誘う変な脚本。
シリアスな状況にも関わらず無遠慮に繰り返される
笑いの仕掛けが汚らしかったり馬鹿馬鹿しかったり
見る者を翻弄するフリーダムさ。ヒロインがドブスで
自己管理もロクに出来ないからイライラします。
「リング」にも似た呪いの連鎖はライミ監督
意識しているのでしょうか?交霊会でのドタバタ劇は
毎回腹筋が崩壊するユーモア満載!
ホラーとコメディの味付けが絶妙な秀作!
鑑賞日:02月05日 監督:サム・ライミ

『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』
ガメラとギャオスの戦いで両親を失った少女が
逆恨みして邪神を甦らせ、地球の守護神を悩ませる
シリーズ3作目。子供イリスの姿は可愛いんだけど、
完全体になってからは機械みたいで有機体らしからぬ
格好になってしまいゲンナリ。やはり一番の見所は
渋谷崩壊シーン。火球が飛び交い見慣れたランドマークが
面白いように破壊されまくる。ディティールが細かすぎる
樋口特撮は何度見ても飽きないし、情け容赦ない
一般人の死に様も豪快でリミッター振り切っているのが爽快w
ミイラにされちゃう仲間由紀恵とか子供が見たら
恐がりそうなシーンも沢山。
鑑賞日:02月06日 監督:金子修介

『48時間』
ハミ出し刑事とお調子者の囚人が48時間だけ
タッグを組み脱獄囚を追うバディ映画の代表作。
ニック・ノルティとエディ・マーフィの凸凹コンビが
罵り合い、ストリートファイトを繰り広げながらも最後には
奇妙な友情が芽生えていく短時間での捜査がみどころ。
ジェームズ・レマーが狂犬じみた脱獄犯を演じているが
普段は雑魚役が多いのにやたらと強く、そのギャップが
また面白い。駐車場に3年放置された車は見る度に
「あー、これこれw」となります。出演陣が皆知ってる
顔ばかりなのも賑やかで、この人はあの映画の!
と盛り上がる事請け合い。
鑑賞日:02月07日 監督:ウォルター・ヒル

『死霊のはらわた』
徹底したゴア描写と高度な特殊メイクがウリ。
色々盛り付け過ぎてバタ臭くなっているのが
惜しいです。ドラッグ依存症を治療するために
キャビンへ泊まり込むってどんな荒行なのよ。
死霊復活に重点を置けば肩肘張らず観られるんだけど、
家族の絆とか湿っぽいプロットが余計な感じです。
吹替で見たんですが、アイドル声優の絶叫上手でしたよ。
ナタリーちゃんがスライサーで腕を切断するシーンが
一番のお気に入り。ネイルガン襲撃の後、
両腕が無くなっただけで死んでしまったナタリー謎だよなぁ。
白眼じゃないと心が読めてしまって恐くない。
鑑賞日:02月09日 監督:フェデ・アルバレス

『ヒルズ・ハブ・アイズ<アンレイテッド版>』
国内DVDより2分長い完全版。
焼死する父親の目玉が裏返ったり、フリークスを
殺すゴア描写が復活。サバイバル能力に長けた
一家がブービートラップを仕掛け復讐を果たす
アクション要素が高くて、オリジナル「サランドラ」を超えた
リメイクとしても評価が高い。核実験で安住の地を汚染され、
健康を害した異形の者たちも生活のために
人を襲うのであり、同情を誘うキャラが多いのも魅力的。
サザエさんの磯野家と同じ家族構成で奮起する眼鏡夫は
マスオさんに当たるキャラ。
絶体絶命の危機に陥った彼が犬のビーストとタッグを組んで
一皮剥ける成長が見物!
鑑賞日:02月10日 監督:アレクサンドル・アジャ

『スペース・バンパイア』
マチルダ・メイの問答無用な裸体サービスが
最大のウリ!懐かしのハレー彗星接近により
古典的な吸血鬼ではなく精気を吸い取る吸精気の
襲来を圧倒的迫力のSFXで描いた大作SFホラー。
何故カールセンが選ばれたのか?
人間の姿に変身したというバンパイアは
元々どんな格好で眠っていたのか気になります。
退治方法をいとも簡単に発見してしまうファラーダ教授も謎。
彼を演じたフランク・フィンレイが1月末に逝去。
何処となく色気を漂わせる俳優でした。
雄大なマンシーニのテーマ曲は一度聞いたら
忘れられない躍動感!兎に角オッパイとお尻に限る!!
鑑賞日:02月11日 監督:トビー・フーパー

『ウォリアーズ』
走って逃げて闘って。ただそれだけなのに
ひたすらカッコイイ!縄張りで待ち受ける
個性溢れるギャングに遭遇するシチュエーション
なんてゲームにしたら面白そうと思ったら既に
作られているのね。ロケーションの素晴らしさ、群衆シーンの
迫力など今では再現できない70年代ならではの猥雑さの中に
スタイリッシュな要素を盛り込んだヒル監督のセンスが光る。
表情には出さないクールさと確立された
ファイティングスタイルがウォリアーズの持ち味。
OPの地下鉄車窓だけで何杯もお替り出来そうなナウさ。
不穏なシンセ音もこの作品のトレードマーク!
鑑賞日:02月11日 監督:ウォルター・ヒル

『アバター』
3D版を劇場で観た時は奥行きとキャラの躍動感に
感動したけど、民生用モニタじゃ何の感動も
伝わらないスクリーン専用の作りという事が
良く分かるキャメロンの私欲の塊みたいな作品。
そして無駄に尺が長い。
平面だとアニメを見ているようで辛いです。
見せ場はラストのバトルシーンだけ。記憶してるのはいつも
クオリッチ大佐だけ。次回見るのはいつの事になるやら。。
鑑賞日:02月12日 監督:ジェームズ・キャメロン

『ミスター・ベースボール』
アメリカ人から見た日本文化が誇張されることなく
描かれているし、客観的に見て日本って色々面白い
部分があるなと思わせてくれる。
頑固なトム・セレックが健さんにシゴかれ、
徐々にパワーだけではない柔軟性と侍魂を身に付け
チームメイトに慕われていく様子が丁寧に描かれていて
何度も見ても笑えます。チャッカマンのジョークや
素麺すすりに縁起の悪い振る舞いとか
あの辺は忘れられません。
ヒロ子役の女優さんすごく美人なのに
全然売れなかったのは残念。「郷に入れば郷に従え」
野球に詳しくなくても理解できる
ヒューマンコメディの傑作です!
鑑賞日:02月12日 監督:フレット゜・スケピシ

『セイント』
エリザベス・シューが好きなので録画したけど、
これが大当たり!心臓が弱い科学者役のシューは
知的で清楚ではにかむ表情は
頬がとろけそうでした。
ヴァル・キルマーの怪盗は堅実ながら時にユーモラスな
変装の達人。薄毛の出っ歯おじさんや女装など体を張った
七変化で映像を引き立てています。ロシアンマフィアに追われ
凍て付く川に隠れて冷えたヴァルをシュー様が体温で
温めてあげるシーンの悩ましい事!ブラに方程式のメモを
仕舞うなど、さり気ない色気を漂わせているのが
ゾクゾクしますね~。エリザベス・シューのファンには
堪らない1本。
鑑賞日:02月13日 監督:フィリップ・ノイス

『GODZILLA/ゴジラ<2014>』
監督が「ジョーズ」の大ファンなのでゴジラが
姿を現すまで背ビレだけを映したり、
とことん引っ張った分、全身が露になった時の
感動は大きい。ブロディ一家もジョーズのブロディ署長から
引用する徹底ぶり。ギャレス監督は処女作でも異生物の
愛を描いているけど、本作も漏れなくムートーの恋愛描写に
力を入れている。。ゴジラの怒りはリア充イチャ付くな!と
言わんばかりのバトルで放射熱線をゲロ吐きのように
お見舞いしたりと考え方によってはなかなかの
嫌がらせ攻撃である(笑)アメリカらしい都合の良い〆方、
気持ちがいいので良しとしましょう。
鑑賞日:02月13日 監督:ギャレス・エドワーズ

『殺人魚フライングキラー』
ジェット風呂のように泡立つ海面をバックに
顔半分を食われた黒人が無線機に応答する直前で
海へ引きずり込まれるシュールな場面が印象的。
ピラニアの続編だけどトビウオとのハイブリット種だけあって
水陸両用の生物兵器がリゾート客を血祭りに上げる
目を覆いたくなる地獄絵図が展開!ジェームズ・キャメロンの
初監督作だが、傲慢なプロデューサーに翻弄され
フィルモグラフィから抹殺したがっていると噂される切ない
裏話があります。若き日のランス・ヘンリクセンや
豪快に脱ぎまくる美女、水中ファックなどが妙に印象に残る。
普通に面白いですよw
鑑賞日:02月17日 監督:ジェームズ・キャメロン

『氷の微笑2』
フラットな展開だけど色んな解釈が出来て
奥深く面白く見られました。
悪女を演じたら天下一品なシャロン・ストーン。
前作の足組み換えチラリ系は
椅子に逆向き座りで大胆な開脚を披露。
魔性の目つきで精神科医を翻弄し、ドン底に突き落す
恐ろしい演技は流石の貫禄。冒頭からいきなり
スポーツカーを爆走させ絶頂に達し絶命させる
器用な荒業を見せつけられ呆気にとられました。
クライマックスでシャロンとシャーロット・ランプリングが
二人一緒に座っているカットは
何か変な空気が漂っていて気味が悪かったです。。
女は甘く見ない方がいい!
鑑賞日:02月21日 監督:マイケル・ケイトン・ジョーンズ

『ザ・ベイ』
寄生虫に体内から肉を貪られるなんて
地獄の様相だけど、これが真実味抜群で
「もしかしたら?」と思わせる巧みな脚本に
吸い寄せられてしまいました。
環境破壊による報いなんだけど、
感染経路が命の根源である水からというのが最悪。
『エイリアン』のように体内へ卵を植え付けられ蛇のような
幼虫が生まれたら自害確実なんですが、
本作はワラジムシというヌメヌメ感のない生物だったから
嫌悪感は幾らか薄らいでいるように思える。
ファウンドフッテージ物の中でも群を抜くリアリティ。
『レインマン』のバリー・レヴィンソン監督作なのも驚き!
鑑賞日:02月26日 監督:バリー・レヴィンソン