
シャーペンBで。
『バッキー、
全部、首打ちだって!』
『へえ。』
私は
朝のフラフープくぐりを終え、
軽食の乳酸菌タブレットを
口に突っ込む。
私は
自分のダンスレッスンで
手がいっぱいで、
ゴシップはどうでもいい、のが本音。
『ねぇ、
その相手の男が、
誰もが追い付けないほど
天才なら、
女ったらし癖も、
甘ったれ癖も、
「癖」として、
才能と引き換えに、
ダメ生物なんだな、って周囲は納得したんじゃない?』
私は、
ルームメイトにそう告げると、
そうは思わないと、
ルームメイトは眉で返事をした。
そうか。
私は
16歳の頃、
パリへ留学した。
行き先は、
コンペを開いた企業が
南米、フランス、イギリス、北米と
選ばせてくれたのだけれど、
16歳の私は、
もう少し基礎をしたかったから、
フランスを選んだ。
パリに着いて、
否、
生活が落ち着いたころ、
本当にカルチュアショックで
付いていけなかった。
こちらでは
16歳の女の子ともなれば、
親がオトナと認識していた。
だから、
カッコいいネズミの男の子と
夜デートしていて、
私が、
『怒られないの?
もう夜だよ。』
なんていうと、
『どうして。
私のママンとパパンは
私を信じているわ。
それと同じく、
私が選んだ彼も信じているわ。
それにオトコとオンナが
愛し合うのは当然のことよ。』
と
言い返されて、
私にはそれ以上の言葉はなかった。
パリに居る時、
幾人かの雄ネズと同棲した。
同棲=男女が共に暮らす=結婚と同じである、
そういう世界観だった。
番いを作って暮らしている、
なら、
二人で頑張れ、
周囲はそう観た。
私は
外国かぶれでも何でもないから、
色んな価値観を否定はしない。
けれど、
私はメスネズとして、
いい雄ネズに
惹かれてしまう気持ちは理解できるし、
ロクデナシでも、
優しくなくても、
才能が頭一つ飛び出しているオトコを選ぶ。

私はね。
さっ、
筋肉が冷えないように、
マッサージして、
昼一からの逆リハの
振りの確認をしよう。
【「ねこのはこ」のご案内】

【小動物グッズ専門店 CHILOPのご紹介】

※街中でなかなか出逢えない
チンチラやモルモット、デグーなど
珍しいグッズがゲットできます☆
※こちらも合わせてご拝読下さい。
http://ameblo.jp/nezuler/entry-12083041292.html

アスパラ農家になりたい夏。
【左】鉛筆。
【右】水彩。
ネズラー通信編集部(C)
ky
【ネズラー通信(C)オリジナル・ポストカード販売のご案内】

※詳細は上記画像をクリック