[映画レビュー#21] 奇跡の海 | ニールのシアター

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さあ、初回ですよ!

ラース・フォン・トリアー作品選レビュー!

明るく見えますか? まあ...

お察しください☆

昨日、ハリウッドの小劇場でラース・フォン・トリアー監督最新作「The House That Jack Built(日本公開未定)」を見て参りました。まあ、すごかったわけだけど、同時にもっとしっかり彼の作品を研究しなければと思ったわけですよ。なのでこれからいくつかラース・フォン・トリアーの代表作であろう、いくつかの作品をレビューしていく。

って言っててなんだけど、一作目で既にキツかった!重すぎて笑

なので次回は「スパイダーマン : スパイダーバース」のレビューを挟ませてほしい。あれもいい作品だし、明るいので! あれだけは挟ませてほしい!笑 それぐらいズーンと来てしまった。
皆さんにも、元気がないときにトリアー作品の鑑賞はオススメしない。鬱ですよ、マジで。



純粋、心が弱い故に、過剰に信心深く頻繁に教会で祈りを捧げるベスは、油田で働くヤンと結婚式を挙げる。幸せな生活が始まるかと思われたが、とある悲劇がヤンを襲い、ベスには試練が与えられる。

「俺は不能だ。男を見つけろ、セックスする相手を。」
「そんなこと言うなんて、あんたは病気よ!」

原題: Breaking the Waves
欧州公開日: 1996年5月18日(フランス)、1996年7月5日(デンマーク)
日本公開: 1997年4月12日
上映時間: 158分
製作国: デンマーク

監督・脚本: ラース・フォン・トリアー
製作: ヴィヴェケ・ブルデレフ、ペーター・アールベック・ヤンセン
撮影: ロビー・ミュラー
音楽総指揮: レイ・ウィリアムズ
音楽プロデューサー: マーク・ウォーリック
視覚効果: ソーレン・バス、スティーン・ライダース・ハンセン、ニール・ヴァレンタン・ダル

出演: エミリー・ワトソン、ステラン・スカルスガルド、カトリン・カートリッジ、ジャン=マルク・バール、ウド・キア、他



この時点で僕は2回見ているんだけれど、
1回目はぐったりだったよ...。
2回目はまあ、ぐったりだね...。

ブルーレイ・DVDソフトの雑誌でラース・フォン・トリアー特集を3年前に読んだのが全ての始まり。その年の秋に「ニンフォマニアック 」がやってたからかな。

どこか暗そうで異質なんだけど、不思議な統一感がある彼のパッケージ群の中で代表作に挙げられていた一つが、「奇跡の海」だったわけよ。


結論、好きではないけど、良作だった!



全編に渡って手持ち撮影。そのドキュメンタリーのような撮影法が、より見る人の心を抉るような作風に仕上げていた。なぜならそこに写っているキャラクターの状況がとにかくキツいのよ。それに役者の体当たりの演技、ドキュメンタリー風手持ち撮影が加わるのだから、より現実感が強まってエピローグ直前の衝撃ラストまで辛くて辛くて仕方がない。それでも!目が離せない。


プロットはね、ホント意地悪ですわ!
神の言葉というのはどこまで聞き入れるべきなのか。聞いたところでどう受け止めるべきか。そこで大事なのが人間それぞれが持っている意思。それがなければね、宗教とかやっちゃダメだよ!俺は今作でそう思った。純粋さ、誠実さしか無くなったらここまで恐ろしい、苦しい方向へ向かっていってしまう、そんな図を見せられた感じ。精神的に弱いけれど、愛が強いベスがそれを全編に渡って体現している。なにかを信仰している人にとってトリアー監督がどう映るかはわからないけれど、彼は「信仰することとは?」ってことを考察した上で誰も触れないような、アンチを量産しそうな暗黒面に神を応用していく笑


皮肉的な構成なんだけど、よくできている!こんな物語を考えつくなんてどんな闇を抱えてんだよトリアー監督は!(´;Д;`)



ストーリーは章で分けられるんだけど、章のタイトルが出た時の画が、全部美しかった。どうやって撮ってるんだろう、わからんけどあの画のところは芸術的だったなぁ。






2つ気になってまだ答えが出てない点があって。主人公ベス(目をつぶって話す時の彼女は本当に神様が憑いているんだと俺は思った)が本編で約3回、カメラ目線になるところがあるんですよ。あそこでは何を見ているんだろうなぁ、と。観客なのか、神様なのか...うん、わからん。


後は明らかに意図的な雑編集。パッとキャラクターの頭の位置が変わったり。ほんの数秒、数分あったであろう間が抜かれていたり。気になる人は少なからずいるはずのこの部分をどうして残しているのかが今もわかっていない。最新作の「The House That Jack Built」でも同じくそういうコマ割りがあるんですよ。これ、トリアー作品に共通してるのかなぁ、なんてことを考えているところ。でも答えはまだわかりません!他の作品もここ数日以内に見ていくので新しい発見もあるかもしれない。


最終評価は、86点!



決してスカッとする映画ではない。見てからおそらく大半の方は疲れると思うので体調が万全な状態で見ることをオススメします。疲れるけど、徹底したアート作品です!





最後まで読んでいただきありがとうございます!


次回は上で書いた通り、「スパイダーマン: スパイダーバース」をレビュー予定です。

その次に!トリアー監督の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」をレビューします...(-_-) 少しだけ、休ませて...笑