[映画レビュー#14] 蜘蛛の巣を払う女 | ニールのシアター

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  ここ最近は完全にライダー情報に頼りきっていた、ニールですm(__)m


映画は、ちゃんと見てます汗 ただ、ちょいちょいレビュー筆記に時間を取れないことは認めざるを得ない泣 でも!!!今作は見逃すまいとずっと前から心待ちにしていた作品をレビューする。あの、ドラゴン・タトゥーの女が、帰ってくる!



 背中に大きな竜の刺青を彩る天才女性ハッカー、リスベット・サランデルは人工知能の教授、フランス・バルデルから、自らが開発した核攻撃プログラムが米国家安全保障局(NSA)に利用されるのを防いでほしいとの依頼を受ける。調査を続ける中で辿り着いてしまう、リスベット自身の壮絶な過去、巨大な陰謀。そして16年前に別れた双子の妹、カミラとの邂逅。計り知れない謎と悪に、雑誌「ミレニアム」のジャーナリスト、ミカエル・ブルムクヴィスト、仲間のハッカー達と共に立ち向かう。


原題: the girl in the spider’s web 
全米公開2018年11月8日
日本公開2019年1月11日
上映時間: 117分
製作国: スウェーデン、アメリカ合衆国

監督: フェデ・アルバレス
脚本: スティーブン・ナイト、ジェイ・バス、フェデ・アルバレス
原作: ダヴィッド・ラーゲルクランツ
キャラクター原案: スティーグ・ラーソン
撮影: ペドロ・ルケ
音楽: ロケ・バニョス
編集: タチアナ・S・リーゲル

出演: クレア・フォイ、スベリル・グドナソン、シルヴィア・フークス、ラキース・スタンフィールド、スティーブン・マーチャント、他

 結論としては、原作を読んでいた自分にとって、予想していたものとはだいぶ違った映画だった。良い意味でも!…悪い意味でも。




 製作の経緯を辿ると、2011年に発表されたスウェーデン映画「ミレニアム3部作」の第1弾のハリウッドリメイク作、デヴィッド・フィンチャー監督作の「ドラゴン・タトゥーの女」がヒットしたこともあって、続編の企画は早いうちから上がっていたらしい。ところがどっこい、キャストのスケジュールの都合であったり、製作側どうしようか、といった様々な問題が積まれていたと。んでそれなりに時間が経ってしまっていたと。ところがどっこい2015年の冬、店頭で俺はびっくり仰天!原作のスウェーデン小説ミレニアムの新刊が出ていたのだ!嘘だろ!だってスティーグ・ラーソンはもう...と思ってすぐさま本を手に取ると筆者はダヴィッド・ラーゲルクランツという、彼もまたラーソンと同じくスウェーデンで有名なベテランジャーナリスト。現地の出版会社によると、他の筆者によってリスベット、ミカエルに永遠の命を吹き込もう、そんな思いからラーソンが遺していた草稿とは全く別の、新しい「ミレニアム4」が作られたというわけ。んで、読んでみたら...面白かったんですよ!過去三巻での家族の確執、そして男女暴力というテーマも残しながら、どでかいスケールで、確実な長年ファンが待ち望んだ「ミレニアム」のその先が描かれていた。これが世界的に売れたこともあり、第2巻をやる前にこっち(4作目)をやっちゃおうぜ!みたいな流れに切り替わった。日本語翻訳版が発売される前あたりには決まっていたことだった。


 そして肝心のキャスト。前作からキャストを一新するという報道では思わず俺「ハァ⁉なんじゃとコラァッ!」とブチ切れ。それぐらい前作は良かったし、ダニエル・クレイグとルーニー・マーラのコンビを単純にもう一度見たかった。原作的にも良い時間が経っているからより違和感はないし。とネチネチしているところに監督の報道も。これが自分を少し落ち着かせた。あの「ドント・ブリーズ」、リメイク版「死霊のはらわた」を手がけたフェデ・アルバレスに決まったからだ。「ドント・ブリーズ」、面白かったなぁ!(ちゃんとレビューしますね) 薄気味悪さに、ホラー特有の肝、クライマックス、予想だにしない展開への持ち上げ方が上手かったアルバレス監督なら期待できるぞ!多くの人もそう思い期待したくなったはずだ。俺自身もかなり期待しながら、アメリカの劇場の席に着いた。


その結果は...。

まず良かったところから。キャストは比較的演技は良かった。特にやっぱりカミラ役のシルヴィア・フークスは独特の雰囲気を醸し出していて、今後の活躍を期待したくなるような女優さん。原作ではそれほど詳細に描かれていないアクションシーンが本編ではかなりの割合で加えられている。リスベットのバイクシーン、とある悪党との戦闘シーンなど、時にスタイリッシュ、時に痛々しいアクションが多く光っていた。しかも各シーンに共通しているのが、アクション映画によくあるカメラを揺らしまくって何が何だかわからなくなるパターン、それがなかったところ。キャラの位置関係が何気にしっかり考えられている撮影手法は、素直に上手い!見やすかった!「ドント・ブリーズ」でもその手法は効果的だったけど、今回もフェデ監督色が発揮されていた。終始、見せ方はかっこよかった。かっこよかったんだけど・・・






今作を映画化する上で(ほう、監督、そして脚本家のジェイ・バス、スティーブン・ナイトは原作の物語の進み方から大きく改変することにしたんだなぁ、)と原作を読んでいれば誰もが思ったはず。前作の「ドラゴン・タトゥーの女」でも映画の進行を損なわせないために多少削る作業はしているものも、今作は前作よりもざっくり削っていた印象。よってどうなったか?


全体のストーリーはシンプルでわかりやすくなった代わりに、原作からそのまま描けたであろうテーマはかーーーなーーーり希薄になってしまった。



確かに今回のキーポイントは呪われた姉妹の、家族の確執であり、それだけに焦点を絞るっていうのもアリではある。アリではあるんだけど、その根本には「男女の暴力」が根付いていて、リスベット自身のトラブルが解決したとしても、またどこかでそのスパイラルは続いている。それが「ミレニアム」の世界でしょう!それなのに、その要素まで削っちゃうから、この映画の中でのリスベットとカミラはたまたま嫌な両親に囲まれていた可哀想な娘、という感じにしか映らないわけだよ。




それとNSAのお偉いさんのシーンでリスベットがNSAの中心部にハッキングするシーンでも慌てているのはお偉いさんだけなのよね。NSAってね、国防総省なんだぞ!wそこに一般人が入り込んだっていうのにそれほど周囲にパニクっている感じもないし、シリーズの中でも一番スケールがデカイはずなのにいろんな部分で小規模に済ませようとしている感が否めない。シンプルを目指そうとしているんだろうけど、それによって原作のメッセージやテーマが抜け落ちているのは、映画化としてはすごく致命的なことだと思った。めちゃくちゃ悪かったわけじゃないんだ。構成としては見やすいんだけど、ものすごく物足りなさを感じた。伝わるかわからんが、この感覚は「ジャスティス・リーグ」を見た時にすごく似てる。おそらく2時間半ほどあった時間を2時間にまとめた感じ。もしノーカット版があるんだとしたら、俺はそっちの方が見たかったなぁ。



というかミカエル、お前もうちょい頑張れや!(キャストのせいではないのはわかってる)


今後もダビット・ラーゲルクランツによって小説「ミレニアム」は続くので、今後も映画化される可能性は無きにしも非ずだろうけど、今回は、、、、





原作抜きにしてミステリーアクションとしては、まあまあ受けるだろうし、スクリーンだと迫力が増すシーンは多い。けれど原作を読み込んでいた身としてはちょっと残念でした。日本ではどうマーケティングするかはすごく気になっているところ。映倫区分はどうかな…、PG 12かな。猟奇的なシーンはあったけど、R15指定っていう枠組みで日本の劇場で見ていたら、俺は多分もっとキレていた可能性がある。なんて言っているけど、研究するために自分はソフトも買うことでしょうw


最終評価は60点!


最後まで読んでいただきありがとうございます!









次回は、「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」をレビューします!