今日古本屋に行ってみた。最近の古本屋って昔みたいな小さな店では
なく、ゲームだのCDだのも一緒に置いてるような大型店がメインなんで
すね…。
本も漫画ばかりで、欲しかった少し古い本は見つかりませんでした…。
その店を出たところでばったり友人と会いました。
15年くらいぶりですかね…。
今日は挨拶して、世間話した程度で別れたのですが、ほら…寒いし(笑)
その友人と前に会った時に話した話しを今日は…。
その友人は学校を出て、旅行会社に就職しました。
15年前。ちょうど就職して数年経った頃だったのですが、確か旅行関係の
専門学校に行き、旅行会社に就職してましたので、彼は将来設計通りに
生きているのですね…。なんて羨ましい(笑)
会社に就職してガイドをやっていた友人が、その日、私に相談があると言う
のです。
確か、梅田の高架下の喫茶店だったと記憶してます。
喫茶店に入るとえらく神妙な顔をした友人が座ってました。
普通に挨拶をして友人の向かいに座りました。私は喫茶店を早く出て、早く
飯を食いに行くつもりだったので…。
しかし、そんな空気でも無いのです…。
「どうしたの…。」
「あー。うん…。」
って感じで歯切れの悪い返事で…。
色々と話をしていると友人は徐々に話を始めた。
「実はよ…。俺、今ガイドしててよ。いろんな所にいくんやけどな。」
私は普通に仕事の話かと思い聞いていました。
「年末に、東北に行ったんやけどな…。」
「寒いのに大変だな…。」
「でよ…。今日はさ…。」
友人は身を乗り出してきました。
「俺…何か憑いてないか…。」
「なに…。」
私は何度も言いますが、霊能者ではないのです。
何かが憑いてるかと聞かれても、わからないのである…。
「何があったの…。」
友人は思いつめた様に話を始めました…。
東北のある街に仕事で行ったと言う。
色々と観光案内してある温泉地の旅館に夕方入ったそうです。
その旅館がどうやら、幽霊が出るという有名な旅館だったそうです。
しかし、友人は霊感らしきモノはまったくないので大丈夫だろうと甘く見てい
たそうです。
その夜、宴会も終わり仕事も友人も風呂に入り、部屋で寛いでいたそうです。
ガイドは朝も早く、朝が弱い友人はガイド中は寝ずにいる事も多かった様です。
その日は少し疲れていて、少し寝ようと思い、持参した目覚ましをセットして、
布団にもぐったそうです。
布団に入って少しすると、友人のすぐ隣で話声が聞こえてきたそうです。
友人は隣の部屋の会話だろうと思ったそうなのですが、それにしては話し声
がヒソヒソ話しのような声。そんな声で話しても隣の部屋から友人にまで聞こ
えて来るはずが無いのです…。
おかしいな…と友人は思いながら、そっと布団から顔を出して、暗い部屋を
見まわしたそうです。
すると部屋の隅にあった床の間の前に白い着物を着た女と男が座っていた
そうです。そしてその二人はボソボソと話しをしている。
その声が友人には聞こえたのでした。
友人はその時は何を見たのか理解できなかったと言ってました。
しかし、問題はその後です…。
寝ている友人の方をその二人はゆっくりと見て、すごい形相で睨んだそうで
す。
そのまま友人は気を失うように寝たそうです…。
次の日、その出来事が夢だったのか、現実だったのかわからないまま帰っ
てきたそうです…。
「見ちゃったんだよね…。」
友人は初めて霊を見た事がショックだったようです…。
「いや…相談はそれじゃないんやけどな…。」
友人の相談は本題に入ります…。
その体験の後、友人は自分の部屋の窓ガラスが突然割れたり、グラスが
割れたり、水道の水が突然出たりと色々な不思議な事が起こったと言いま
す。
「おぉ…それは怖いな…。」
私もそれを聞いてそう言いました。
「そうやねん…。けどそれは引っ越したら無くなったんやけどな…。」
「他にも何かあったの…。」
友人は上着を脱いで、Yシャツの腕をめくります。
友人の腕には包帯が巻かれていました。
「2週間ほど前に腕が腫れてさ。病院に行ってきたんよ…。」
痛々しい包帯を友人は見せながら、
「腕から木の破片みたいなのが出てきて…。」
「木の破片…。」
「そうやねん…。外傷は無いねんで…。けど木の破片が腕に入ってて、そ
れが膿んで腫れてたんや…。」
友人はそう言うとYシャツを元に戻し、上着を着た。
「で…腕から出てきたのが…。」
と言いながら上着のポケットからプラスチックのケースを出しました。
そのケースを開けると1センチくらいの木の破片が入っていました。
「これ…何に見える…。」
友人はそのケースを私に手渡しそう聞きました。
私には櫛の歯というのでしょうか…。その一本に見えました。
「櫛…かな…。」
「そうなんよ…。俺にもそう見えるし…医者も言ってた。」
腕から櫛の破片が出てきた…。
不思議な話である。
しかし、目の前にその櫛の破片があるのです。
その日、そんな話をしながら別れました。
私は一緒に飯でも食おうと思ってたのですが、友人がそんな空気でも
なかったので、早くに帰る事になりました。
その数日後でした。
その友人からまた電話が入りました。
「今度は足から出てきた…同じ木の破片が…。」
そう言うのです。
その後、その友人の体からは6本の櫛の破片が出てきたのです。
「やっぱ何かあると思わんか…。」
ある日の電話で友人はそう言います…。
普通じゃない…。それは誰でもわかるでしょうが…。
なんでそんな櫛の破片の様なモノが友人の体に入ったのか…。
それで友人は精神的にも参ってました…。
この続きはまた後日…。
TODAY'S BGM 「Cage」 鬼束ちひろ