楽天、携帯電話事業への参入を発表。 | 【ほぼ月刊】朱美のトランス雑記帳2019

【ほぼ月刊】朱美のトランス雑記帳2019

京都在住のMTFトランスジェンダー・あけみが、気まぐれにお送りする戯言集。(コメントは受け付けておりません)

★すでに同社は「楽天モバイル」のブランドで、docomoから回線を借りて格安SIM事業を行なっていますが、今度の参入発表では、自ら基地局やネットワークを構築し、周波数の割り当てを受けて、国内4番目の携帯電話事業者をぶち上げる計画です。

Yahoo!ニュース・経済(12/14)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171214-00000013-reut-bus_all
ケータイWatch(12/14)
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1096859.html
スラド・ビジネス(12/15)
https://mobile.srad.jp/story/17/12/15/0630230/

第4の携帯電話会社、と書きましたが、日本の携帯電話というか、移動通信事業の発展期には、多くの事業者が様々なサービスや料金プランを引っ提げて、激しい競争を繰り広げていました。

まずは、携帯電話4グループ。

・NTTドコモ(発足当時はNTT移動通信網?日本独自のPDC方式サービス)
・IOD(日本移動通信:関東と東海地区で、米国セルラー方式の携帯電話サービスを提供)
・セルラーグループ各社(IDOと同様のセルラー方式で展開。固定通信事業者DDI(現在のKDDI)の系列)
・デジタルホン各社(JRと、固定通信の日本テレコム系列。のちにJ-PHONEとなり、メールサービス「スカイウォーカー」や、「写メール」など革新的サービスを打ち出し人気となったが、ボーダフォングループに買収され、のちに携帯電話参入をもくろんだソフトバンクに買われる)
・ツーカーホン各社(日産自動車ほかの運営)

あと、携帯電話の端末・料金があまりに高かったため、低価格な移動電話として1995年に登場したPHSが3グループ。

・NTTパーソナル(のちにNTTドコモに統合され、サービス終了に伴ない消滅)
・DDIポケット電話グループ(高出力&高感度基地局を売り物に全国的に勢力を拡大した。DDIグループ、のちにウィルコムとなったが、経営不振の末ソフトバンク傘下に。現在はYモバイルの一部門に)
・アステルグループ(電力系通信事業者連合によるPHSサービス。ユニークな端末&サービスが話題を呼んだが、ここもサービス終了に伴ない消滅)

これと、かっては「女子高生3種の神器」とまで言われ、ギャルを中心に爆発的に普及したポケットベル2グループ。

・NTT移動通信網(のちにNTTドコモとなるが、携帯電話に押されて既にサービス終了)
・テレメッセージ各社(NTTのポケベルに対抗してと、割安な料金で登場したが、最後まで残っていた沖縄もついにサービス終了へ)

・・と、これだけいろんな会社が競争を繰り広げた結果、生き残ったのが現在の大手3社というわけなんです。(実際には、自前で設備と周波数を持ってサービスしているのは、このほかにYモバイルとUQがありますが、それぞれソフトバンクとauの系列下なので、実際には3グループ)

わたしもこの話を聞いたときに、正直「大丈夫なのか?」と思ってしまいました。周波数の割り当ては何とかなっても、既に基地局を置くのに重要なロケーションには、他社が陣取っていることが多いですし、ネットワークを構築するには膨大な設備投資と時間が必要です。既にサービスを行なっている3社並みの品質・エリア・価格に追いつくのか、心配なところではあります。

ただそうは言っても、技術の進歩はとんでもないスピードですし、この先何が出てくるかはわたしたちにもよくわかりません。NTT固定電話網のIP化も2025年に迫っていますし、ソフトバンクもびっくりするような秘策(笑!)がすでに楽天社内では練られているに違いありません。今後の動向に注目したいですね。