オンボーディング・プロセス 「顔」の役割を体験 | 続・ティール組織 研究会のブログ

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ティール組織が話題になっているが、具現化するにはどうしたらよいか?
その研究を続けるにあたり、さらに次の形態である、続・ティール組織なるものまで視野に入れ、具体的な施策・行動内容を研究・支援する会。

先にオンボーディング・プロセスに

ついて記載した。当研究会が考える

オンボーディング・プロセスは「役割」

と「ゆらぎ」を体験してもらうことだ。

その「役割」について暫く記載して

いきたい。

 

”顔”の役割 こちらを参照

・目・耳・鼻などの重要な感覚器を司る。

顔には、目や耳や鼻といった重要な感覚

器が集まっており、人間の象徴的な部位

として君臨している。

 

これは組織でも同じで、組織の象徴的な

役割をするのが”顔”の役割である。

管理職として組織の全体像を把握し、声

を聞き、嗅覚を働かせていると言える。

部門間での会議や、部署を代表しての

挨拶など、常に象徴的な存在として出て

行くのであり、任されているのである。

 

顔には特徴がある。全員が同じような

のっぺらぼうの顔では無い。それぞれに

個性的な要素があり、それが顔に反映

されて、特徴的な顔として皆に印象づけ

られるのである。

地獄耳の人、嗅覚に鋭い人、目力が鋭

い人、それぞれで顔の印象が異なるから

面白い。

 

オンボーディング・プロセスでは、1人

ずつ前に立ってもらい、皆にどの部位が

特徴的かを言ってもらう。それらが本人

が思っている得意、不得意とどう影響

しているかを知ると面白い。

例えば、目力が鋭いと本人は思ってい

るとしよう。人前に立って、皆から見られ

た時に、必ずしも目力が鋭いと言われる

とは限らず、嗅覚に鋭い人に見られる

かもしれないし、満場一致で目力が鋭い

と見られるかもしれない。

人から見られる印象というのは、的を得

ていることが多い。どのように自分が見

られているのかを知ることは、とても参考

になるのであり、知っておくと良い。

思っているほど、自分が得意だと思って

いる要素と、人から見られている要素は

違うのだ。顔は性格を表すとよく言うが、

本当に顔に特徴が出るのだ。

 

 

・感覚器により状況・情報の把握をする。

目からは視覚的な情報を、耳からは聴覚

的な情報を、鼻からは嗅覚的な情報を

真っ先に得るのであり、危険予知という

意味でも一番最初に反応するのが、顔の

役割の担当者というわけだ。

 

オンボーディング・プロセスでは、鼻から

情報を嗅ぎ分けることをやってみる。

決裁書類に印を押すということを体験し

てもらうのだ。実際の部署内の決裁書や

事業部内の決裁書など、決裁が降りる

までの紆余曲折があった事案を教材と

して体験してもらうのである。

どこを着眼点として、決裁書が突き返さ

れたのか、さらに上位の承認者はどん

なポイントをついてきたのか、などを

実例を交えて解説していく。

 

鼻がきくということはどういうポイントに

アンテナを張るのかによって変わって

くる。もちろん経験が浅い社員が役員

レベルの嗅覚でポイントをつくことは

難しいのだろうが、解説を交えれば、

理解はできるのだ。どうしてそのよう

なポイントを突いて、どうして突き返し

たのかを、丁寧に講師が説明していく。

 

ということは、講師は社内の人になる。

外部の人には決裁書のポイントを解説

することは難しいのであるから。

そう、ティール組織では、講師の多くは

社内の人になるということだ。普段から

教えることに慣れている人が抜擢され、

オンボーディング・プロセスを担当する

のである。これがティール組織ならでは

なのであり、従来の組織では難しいの

であろう。

 

 

・感情を表現する。

怒りや悲しみ等の表現は随所に見られ

るが、喜びの表現はさほど見られない

など、人によって感情にも偏りがある。

よく表現される感情が影響して、顔も

その感情に似つかわしい顔になってい

くのである。

 

怒りが主な人は、どこか怒っているよう

な顔つきをしている。

悲しみが主な人は、どこか悲しい顔つき

をしている。

喜びが主な人は、どこか楽しい顔つき

をしている。

自分がどの感情が主なのか、皆に聞く

と面白い答えが返ってくるだろう。

自分は喜びが主だと思っていても、皆

からは怒りが主だと言われる人もいる

であろう。顔に感情がにじみ出るので、

隠せないのだ。

 

なお、主な感情は5つある。このうち、

どの感情が主なのかは、性格や生き

てきた環境、意志、運気など様々な

要素が影響している。

しかし、性格や運気の影響がかなり

の要素を占めるのであり、それらは

下記のように表される。

これは陰陽五行説であり、五行に

それぞれの感情が当てはめられる。

木:怒りっぽい

火:喜びすぎ

土:思い考えすぎ

金:悲しみ・憂い

水:恐れ・驚き

 

よって、性格や運気がわかれば、

ある程度、顔の印象もわかるのだ。

例えば、下記のような生涯リズムの

形をしていたとしよう。

2020年9月現在では51才である。

すると、水(陰)という方向性になって

いるのであろう。すると、顔つきも、

どことなく、恐れ・驚きが多い顔に

なっているのかもしれない。

つまり、人生で大きく3回は顔が変

わるのである。上記で言うと、

20~39才:金(陰)→悲しみ・憂い

40~64才:水(陰)→恐れ・驚き

65~84才:木(陽)→怒りっぽい

というように。

 

顔が年齢によって変化していくのは

このような性格・運気の変化による

ところが大きいのだから面白い。

自分がどのような感情が主なのか、

自分を良く知っておくべきだろう。

 

 

・体調の良し悪しを現わす。

顔に体調の良し悪しがすぐに現れる

のだから、顔を見れば健康のバロメ

ーターとなるのだ。

 

これは組織でも同じで、顔の役割の

担当者が活き活きとしていれば、組織

は活性化しているのであろうし、逆に

不健康そうであれば、組織も機能不全

に陥っているのかもしれない。

 

顔の役割は、組織全体の状態を如実

に表すからこそ、組織のマネジメント

をする役割なのである。それと対で、

脳の役割は組織のリーダーシップを

とる役割なのである。

マネジメントとリーダーシップは対で

あって、どちらも欠くことはできない

ものであろう。

 

組織のマネジメントとはいっても、

権力者として命令するようなマネジ

メントではない。ティール組織では階

層が無くなるので、上司部下の関係

では無くなる。同じ立場で、役割とし

てのマネジメントである。

進捗管理や決裁機能、全体把握と

いうマネジメントであるべきだ。

 

オンボーディング・プロセスでは、

進捗管理、予算管理、中長期計画

などの従来の管理職が行う研修に

近い研修がなされる。

ただし、そこには上司部下の関係

は無いことは繰り返し強調される。

いかに組織を管理していくかが、

顔の役割の担当者の主な仕事と

なるのだ。

 

 

いかがであろうか。これが顔の役割

のイメージである。続きは次回記載

していきたい。