自己言及とは?② | 続・ティール組織 研究会のブログ

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ティール組織が話題になっているが、具現化するにはどうしたらよいか?
その研究を続けるにあたり、さらに次の形態である、続・ティール組織なるものまで視野に入れ、具体的な施策・行動内容を研究・支援する会。

先に、免疫システムとしてT細胞が抗原を

攻撃するメカニズムなどを記載してきた。

我々が目指すのは、組織として免疫シス

テムが機能して、人が入れ替わってもシス

テムが機能することである。

そのため、もう少し、大きな器官系での

免疫システムについても見てみたい。

 

以下、こちらより抜粋

・マクロファージについて

体内へ侵入した病原体は、マクロファージに

よって貪食される。生体は自己と非自己を

知っていて、これを識別しなければならない。

マクロファージは非自己を知っていることになる。

 

・リンパ系器官について

リンパ球の産生を含め、免疫に関与する

のはリンパ系器官である。リンパ球のおお

もとは、すでに述べたように骨髄で作られる

が、リンパ球が成熟し、機能するためには、

この他、多くの器官が必要となる。

 

以下、こちらより抜粋

疾患を引き起こす原因となるリンパ管とは

どのようなものなのだろうか。血液が流れる

管は血管だが、リンパ液が流れる管は

リンパ管と呼ぶ。血管は心臓を中心に輪を

かくように体の中を循環している。心臓から

出た血管は動脈であり段々と分かれながら

細くなり、毛細血管となって体の各所をまわり、

その後、静脈となって段々と集まり太くなって

心臓まで戻る。対して、リンパ管は輪になって

おらず、一方通行の道のような構造である。

全身の末梢(体の隅々)で毛細リンパ管とし

て始まるが、その起点は閉じられており、

どの組織ともつながっていない。薄い壁を

持つ1層の細胞からできており、静脈と似た

構造だが、静脈よりも壁が薄く、透過性が

高いため、大きな分子のタンパク質や病原

体など通常血管には入らないものも通する。

神経の存在も確認されている。始まりは細く

て網目状の毛細リンパ管ですが、それらが

段々と集まって合流し集合リンパ管、そして

主幹リンパ管となり、太くなっていく。最後は

胸管、右リンパ本幹と呼ばれる2本にまと

まって、静脈に注ぐ。

 

毛細リンパ管として始まってから静脈に注ぐ

までの間にリンパ管は何度も合流を繰り返す

が、合流する部分にそら豆のような形をした

リンパ節と呼ばれる場所がある。リンパ節に

は、リンパ球、マクロファージなどの免疫細胞

が集まっており、多くは白血球の仲間である。

白血球は血液に含まれ、血液を通じて全身を

異物から守るためにパトロールしているが、

リンパ球はリンパ管の中を流れながら、全身

を巡り、細菌や有害物質に備えている。

異物の侵入を確認すると、リンパ節では、

これらの異物が血液循環系へ侵入するのを

防ぐべく、免疫細胞が戦う。免疫細胞が異物

を攻撃、破壊し、食べつくしてくれるためリンパ

液はきれいな液体となって、流れていく。

 

リンパ系とは?

リンパ系の役割は、主に4つあります。
 ◆戻れなくなった水分を血管へ送りかえす。
  血管から出て血管に戻れなかった水分

  (組織液)をリンパ管に集め、静脈まで運ぶ。

  これにより、  血液はその量を大きく増減

  させることなく、循環することができる。
 ◆免疫反応の中核を担う。
  免疫細胞の1つであるリンパ球は胸腺と

  呼ばれる器官で、自己と非自己を学び、

  的確な指令を出して、外敵から体を守る。
 ◆吸収した脂肪分を運ぶ。
  小腸で吸収された脂肪分(乳糜(にゅうび))

  は腸のリンパ管に取り込まれ、胸管を通って

  静脈まで運ばれる。このため、小腸の内壁

  にあるリンパ管は乳糜管(にゅうびかん)と

  呼ばれることもある。
 ◆タンパク質、有害な生物、老廃物をろ過する。
  リンパ節内の免疫細胞が、タンパク質、細菌

  やウイルス、細胞の代謝から生じた老廃物

  などを攻撃、倒し、最終的にリンパ液はきれ

  いな状態で静脈へと戻っていく。リンパ系は

  体にとって下水道、浄水場のような存在だ。

 

 

会社組織におけるリンパ系とは

これで分かる通り、人間という生命体には

血管系という血液の流れと、リンパ系という

リンパ液の流れがある。

 

血液は赤血球など粒が大きく、栄養や酸素

を運ぶような働きの系であり、リンパ液は

粒が小さく、まるで下水処理場のような浄化

の作用をする系であると考えられる。

 

それゆえ、血管系は通常の情報伝達経路と

して、メールや文章などで各メンバーに常時

届けられていく系なのであろう。

一方、リンパ系はというと、ミス、マズい情報、

クレーム情報などが入った場合に、即座に

反応して対処する系ということだ。

そして、攻撃するのか、様子見るのかを

調整するのがサイトカインと呼ばる

メッセージ物質であった。これはT 細胞から

発生するもので、会社組織でいうと、過去に

心臓の担当者から発声されたメッセージで

あり、組織文化として記憶されているところ

のメッセージであろう。このメッセージが、

促進するのか、抑制するのかを調整している

のである!

 

そのリンパ系は全員に繋がっており、マズい

情報が入ってきた入り口の担当者から対応

することになる。その対応方法は、前もって

蓄えている”自己”か”非自己”かの判断基準

であり、その判断基準でまずは対処していく。

ただ、対処しきれない場合は、次の担当者へ

と渡されていく。次の担当者としては体の中

へウイルスが入るように、体の中の臓器であ

る”腸”の役割の担当者が対応していくことに

なるのであろう。

 

”腸”の役割の担当者は、”脳”の役割の担当

を超える免疫細胞の数を抱えており、ありと

あらゆるウイルスに対処できるよう日々準備

しているのである。

この”腸”の担当者でも対処しきれない場合、

それは新たなウイルスの可能性があるため、

その場合は、”心臓”の担当者が登場し、

あらたな”自己”という基準をつくるように

メッセージを発する。たとえば、

”今度からはキングファイルに関連情報を

まとめてキャビネットに保管しておきましょう”

とかのメッセージだ。そうすると、他の担当者

は皆で新ウイルスの情報を集めて、キング

ファイルに関連情報としてまとめてキャビ

ネットに保管しておくということをやるのだ。

 

これが一連のマズい情報への対処プロセス

であるが、人間という生命体は免疫システム

として同じようなことをやっているのだ。

その1次主戦場が、リンパ系ということに

なるのだ!

 

 

いかがであろうか。

免疫システムの全体像はこれで理解できた。

やはり、キーマンは”腸”の担当者であり、

腸の担当者はあらゆるクレームやミスの

パターンを解析し、事前に対処方法を準備

するという役割があるのだろう。なにせ、

1億種類以上ものとんでもない数の抗体

を抱える器官なのであるから。

”腸”の役割を担う担当者は日々勉強が

必要になるのだろう。面白い役割だ!

誰かが積極的に担ってもらうと良いのだが!