22.中途覚醒、早朝覚醒

 

不眠を3つに分ける「専門家」がいる。すなわち、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒である。これらの病態に応じて「適するGABA受容体作動薬は異なる」そうである。

 

実際臨床的にも、寝つきは良いのだけど、夜中に早く目覚めてそこから眠れなくなるとかいう訴えは多く、症候としてそのような区分はあり得るだろう。

しかし、事の本質は、オレキシンがGABAを上回ったから目が覚めて寝付けなくなっているという部分で同じであり、翌日の活動に支障をきたすようならば、目を覚ました段階でデエビゴでも服用して再度眠るという方法になってくるかと思う。最初はデエビゴの作用時間との関係で次に起きる時間が難しいが、これをある程度継続することで睡眠リズム上のオレキシン分泌量とタイミングの正常化を狙いたい。

 

ちなみに翌日の活動に支障がないならば、3時や4時に目が覚めようが全く医療介入は不要である。

 

医療側は、病態を複雑化することにより、「専門性を発揮しやすく」なり、「治療方法の選択肢も多様化」し、「対応する薬剤も多種多様化」できるということで都合がよいのである。医療ビジネスポートフォリオとでもいうべきものが拡大するのは、医療側にとって大変好都合であるということは知っておいた方がいい。

 

何度も繰り返すとおり、眠れないのは不安などからくる脳の過覚醒が原因であり、これを修正するには過覚醒を鎮めるしかない、の1点である。単純な話を複雑化して医療区分を説明されたからといって患者にとって何のメリットがあるというのだ。患者は治れば何でもいいのだ。