23.布団の中で何を考えるか。

 

布団の中で目を瞑り、何を考えればよいのかという悩みは多い。

これは神経質な人特有の考え方の癖で、自分の思考や動作にすべて「善悪」を付けたがるのだ。そして「悪」に分類される思考や動作を避けたいと心から願う。布団の中でこのような思考ジレンマに陥ると、眠るということに関して言えばマイナスでしかない。

 

以前にも述べたように、正解としては「何を考えても善」ということなのだが、何を考えるか考えるということがストレスになる場合もある。

 

このような場合にお薦めなのが、「科学的分析」である。といっても実際は字ズラほど高尚なものではない。

私がこのブログで繰り返し述べているように、精神生理不眠の本態は不安、すなわち、オレキシンがGABAを上回っている状態である。これを自分でかみしめるのである。

「ああ、今私はなかなか眠れないなあ。これは今、オレキシンがGABAを上回っているんだなあ」と思うことである。神経質な人は「解」を知り「納得」したがる。だからあえて、その「解」に思いを馳せ、「納得」するのである。

これは、古今東西、禅であろうが、マインドフルネスであろうが、森田療法であろうが、真髄として共通する「そのものになりきる」という思考方法である。