センター試験にムーミンが出たとかで、
話題になってますね。ビックリ!
なんでも、作品の舞台と言語を結びつける問題だったとか。
試験問題を見てみたよ。
どれどれ、フィンランドを舞台にしたアニメーションと言語との正しい組み合わせを選択しろとある。
こんな問題出るんだね、いまのセンター試験って。変わったなあ…。
だって、ビッケはバイキング。
バイキングと言えばノルウェー。
ノルウェー語はスウェーデン語や英語と同じゲルマン祖語。
言語体系については地理の授業でやってるよね。
Aの方が明らかにスウェーデン語に近い。
ていうかほとんど同じ。
Bはまったく意味不明。
しかもフィンランド語の方には
トナカイが描いてある。
旅の指さし会話帳からの抜粋とあるので、
挿絵も関連するものが描かれているはず。
トナカイといえばサンタさん、
サンタといえばフィンランドじゃない?
一般常識レベルの情報をつなぎ合わせることが
出来れば、当てずっぽうでも十分に正解できる問題だよね。
いまムーミン谷はこんな感じかな。
でも、ムーミンの舞台、ムーミン谷って架空の場所じゃなかったっけ?
それから、ムーミンの著者、トーベ•ヤンソンはスウェーデン系フィンランド人で、原作はスウェーデン語で書かれています。
フィンランドの公用語は、フィンランド語とスウェーデン語。
どこへ行っても両方の言語が表記されている。
スウェーデン語系の人達は5%ほどですが、トーベ・ヤンソンや、国民的作曲家のヤン・シベリウス、オープンOS Linuxを開発したリーナス・トーバルズなど有名人も多いです。
私たちは、日本が舞台=日本語というように、
国家と言語が対になっている世界にいるので、他も当然そうだと思ってしまいます。
だけど、実際にはそう単純ではなく、特にヨーロッパなど、国境が地続きで、取った取られたを繰り返している地域では、国家と民族と言語が複雑に入り組んでいます。
アメリカのような移民の国もまた別の意味で複雑。
英語学習や、海外旅行の時には少しそういう地理や社会背景にも注意すると、世界に対する理解力が高まります。
世界には、センター試験のようにたった1つの解答だけがあるのではなく、無数の正解があるのだということを覚えていてくださいね。