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「LADYPEAK」#6

「とっても、おいしかったわ。ありがとう、桃葉さん」
「ホント、すごくおいしかったわ。しかも、ごちそうになっちゃったし。ごめんなさいねぇ。本当に、ありがとうございます」
寿司屋から出てきた桃葉に、和代と春江は満足した表情で礼を述べた。
「いいえ、こちらこそありがとうございます。わたしはいつも一人で食べることが多いから、今日はとても楽しかったです」
少女の笑顔には、不思議な魅力があふれている。
二人は何も疑うことなく、安心感と親近感を覚えていた。同時に、この大きく歳の離れた同姓に対して、本当に心を開く許可を出してもよいか、心の内で検討をはじめた。
長い人生経験に基づいて解答を導きだす。判断基準の材料は、ただ一つ。
直感。
不確定な根拠しかなかったが、二人は、桃葉を「いい人」であると断定した。
「桃葉さん、一度、わたしたちの地元に遊びにいらしてくださいな。今度は、わたしたちがごちそうするわ」
「和代ちゃん。それ、ナイスアイデアだわ。桃葉さん、ぜひ遊びに来てください。その時は、わたしの家に泊まってくれればいいですからねぇ」
二人の申し出に、少女は笑顔で応えた。
「うわあ。ありがとうございます。ぜひ、そうさせてもらいます」
三人は歩きながら、春の陽に負けない陽気を振りまいていた。
「ここです」
五階建てのマンションの前で、桃葉は二人を振り返った。一階は、歯科医院になっている。その右脇にある入口を通り奥に進むと、エレベーターが一機あった。




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