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「LADYPEAK」#7

三人を乗せたエレベーターは、静かに五階まで昇っていった。五階に到着して、扉が開いた。
降りた先の真正面に、黒い鉄扉が構えている。扉には一枚のアルミプレートが貼られてあった。
「実験工房ドクター黒葉」という黒い文字が、桃葉と二人のレディの間にあった空気に少しだけ変化をもたらしはじめた。

解錠された扉が開いた。桃葉が整然とした玄関に入ると、白い照明が自動点灯した。
黒い革ブーツから白いボアスリッパに履き替えた桃葉が、二人に声をかけた。
「どうぞ。お入りください」
春江と和代は、用意された黒いボアスリッパに履き替えた。
ダーク色のフローリングの廊下を歩く。三人の足音が低く響いた。
突き当たりに、やはりダーク色のドアがある。桃葉がドアを開けて、部屋に入っていく。春江と和代も、無言で後に続く。

驚くほど広い空間が現れた。いくつかの部屋をぶち抜いて作られた空間なのだろう。
白いタイルフローリングと、白く塗られたコンクリート壁。
静かな空間に、少しだけひんやりした空気が漂っている。
壁の一部が、床から天井までの大きな姿見になっている。部屋の奥に、入口と同じダーク色のドアが閉まっていた。
清閑な空間の中心には、黒く大きなテーブルが存在感を放っている。太い金属パイプの四本脚が力強い。
白い天井からそのテーブルに向って、黒く細長い照明ケースが吊りさげられている。部屋の中は十分な明るさだったが、照明ケースの蛍光灯は灯っていた。
「どうぞ、お好きなところへ掛けてください」
黒と白のレザーシートのカウンターチェアが整列している。交互に四脚ずつ対面に配置されていて、巨大なチェスを連想させる。
桃葉は二人に声をかけて、部屋の隅で向かい合わせになっているオフィスデスクへ向かった。



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