こんばんは。
ニコ生で話したネタをそのままブログに書くのはどうかと思ったので控えていましたが、
定期放送を休止にしたのでブログをしっかり書いていこうと思います。
マイナス金利なのに、なぜ住宅ローン金利が引き上げになるの?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160404-00000002-wordleaf-bus_all
尊敬する牛熊さんこと久保田さんの記事です。
牛熊さんがおっしゃっているとおりです。
一般の方はこの記事を読んでマイナス金利怪しからんと思った方、このまま金利が上がり続けるのではないか?
と不安な方がいらっしゃると思います。
マイナス金利下で銀行が住宅ローンを大きな収益源にしようと金利を引き上げても金利の上限は発生するとおもっています。
その上限はフラット35だと思うんです。
フラット35は35年固定の住宅ローンで機構RMBSと呼ばれる貸付債権担保第●●●回住宅金融支援機構債券が住宅ローンの裏付けになっています。
フラット35がどういう仕組みになっているか詳しく書くと混乱してしまうので
簡単に書くと、
フラット35で契約した個々の住宅ローンを月ごとに束ねて小分けにして投資家が引き受けます。
引き受ける金利は毎月投資家の需要を調査し、主幹事の証券会社が決めます。
この金利は私が運用機関に在籍していた頃は10年国債+70bp(0.7%)程度だったのですが、今は50bp前後のようですね。
機構RMBSの利回りに経費等を乗せてフラット35の金利が決定します。
フラット35は足元で1.2%弱(フラット35S適用されれば最初の10年間は0.9%)なので銀行の10年固定がこの程度なのでこれ以上住宅ローン金利が高くなると、借り手はフラット35に異動するでしょう。
なので銀行は闇雲に住宅ローン金利を上げることはできないと思っています。
加えて、日本は欧州と異なりオーバーバンキング(銀行、信金、信組等銀行の数が多い)ので過当競争が働くため、ある程度の金利になると頭打ちになると思っています。
「機構RMBSの金利が上昇したらフラット35の金利は上がるんじゃないの?」
という人がいると思いますが、こちらはマイナス金利の影響で大人気なので10年債の金利が上がる環境にならないと金利が上がることは考えにくいです。
生保や年金、全共連などがこぞって買っていると思います。
久しぶりに見たらスプレッドがタイト化70bp→48bp(スプレッドが小さくなるほど人気)なのでこの人気が続くまでは金利上昇はなさそうですね。
繰り返しになりますが、住宅ローン金利を上げてくることはないと思います。
フラット35の金利をイメージしててください。
地銀などはメガに対抗しつつ、公務員やインフラ系のような優良な借り手にはガッツリ踏み込んでくると思います。条件が悪い人は金利上昇となってしまうかもしれませんが、そもそもそういう人は今までもフラットで借りるのが普通だったと思います。
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