朝から大変な、長い1日であった。叔父ちゃんの葬儀のため石巻へ。83歳、長く水道事業に携わり、人望も厚く2人の息子、2人の孫にも恵まれた幸せな人生の幕引きに合掌。

葬儀のダブルヘッダー。急ぎとんぼ返り。

 

私の中学時代から仲良しだった友の、その子供達とも縁が深くて、時を超え世代を超え私の子供達とも仲良し、小さい頃にはよくドライブをした。いつしかお姉ちゃんの綾佳ちゃんは、私の息子の親友と結婚し3人の子供に恵まれた。最近では店の芋煮会などにも家族で参加してくれて、いつまでも元気なはずだった。

今からちょうど1年前に、母の病院へ付き添った時のこと。綾佳ちゃんに遭遇。子宮癌が見つかったと不安な様子…大丈夫、今は治療も進んでいるから大丈夫と私は彼女に告げたことを、生涯忘れない。大丈夫じゃなかった。

今年から綾佳ちゃんの長女は、私の孫と一緒に少林寺を習っている。縁はまたしても続いていく。夏の大会では、痛みを抑えながら娘の試合を見つめる綾佳ちゃんがそこにいた。

 

夕方からのお通夜には、少林寺の仲間が全員が手を合わせてその死を悼んでくれた。今までに参列した中で一番長いお焼香の列がいつまでも続いていた。

 

昔、茂木健一郎を追いかけて、様々な講演会へ顔を出していた頃、徳の話をされていたことを思い出す。人生には徳を積む事が大事である。特に大和の国では、陰徳といって敢えて評価されない徳を重んじた。その徳は、人を介してしか積むことはできず、いつしか回り回って自分の大切な人達へと因果する、そうである。

綾佳ちゃんが積んだ沢山の徳は、必ず子供達へと回り、ずっと守ってくれることだろう。私も微力ながら、支えていってあげたい。私も、先代や多くの方からの徳のお陰でここまで守って頂いた、その恩返しである。残されたものができる、最高の恩返しである。

いよいよ10月20日にスターダストでお店の20周年記念ライブを開催いたします。

今回は西岡氏率いるフランスの管楽器カルテットをお招きしての豪華ライブとなります。

 

人間の成長でいうならば成人式ということになりますか。人間ならばいよいよ世の中の大海へ、といったところでしょうが。お店の20年というものは、沢山の方々とのご縁によって築き上げて頂いた宝物。感謝は言うまでもなく、昔を語れば千夜一夜物語。さあ、今夜はどちらの淑女との思い出を語りましょうか?

 

昨年夏、結婚が決まっていよいよ富山へ嫁ぐというときに、癌が見つかりあっという間にもっと遠いところへ旅立ってしまったひろこさん。

入院される2日前まで私のお店でいつものイエガーを呑まれ、船上でお仕事をしている彼からのラブコールを幸せそうに受けていたあの笑顔が忘れられません。

早く逝き過ぎたことを除けば、最愛の方に毎日見守られての旅立ちは同じ女性として羨ましくも思えます。お葬式の後、彼がポツリと語りました。分骨ができることになりまして、ひろこを富山に連れて帰ります。

そう、私の心の中では、ひろこさんはいつまでもいつまでも、富山でお幸せに暮らしております。

 

昔、そんなひろこさんから教えて頂いたお言葉…人はね、辛抱は大事だけど無駄な我慢はしなくていいんだよ。有難う、ひろこさん。

 

 

 

仙台は五月なのに夏日。私はこの時期が一番テンションが上がる。廬山で麻婆豆腐と山椒ビールで景気付けし、三浦さんのおこぼれで行けることになった小野リサのライブへ。

 

ブラジル育ちゆえ、私よりふた回り体格の良いリサは今年で30年だそうな、20年であっぷあっぷしている自分を恥じるが、先月行ったナベサダも60数年、変わらずにいるためには、変わらなければならない。このところ痛感する。母となりその歌声に深みを増した小野リサ。曲の中で、生命の大切さを唄う。彼女の言葉にもあった如何に生きるかを、そして結局のところなる様になるということを、今悩んでいる娘に捧げたい。お店を続けるために、貴方に託したい。私の今までの苦闘を、歓びを。ボサノバの軽いリズムに乗せて、人生は一度きり、愉しんだものの勝ち!貴女なら大丈夫!これからは貴女のお店。貴女のリズムを奏でなさんな。