電気自動車(EV)シフトのうねりが
自動車部品メーカーに押し寄せる。
エンジンをはじめ内燃機関車で約
3万点ある部品点数が、EVでは
半減するとの見方もある。危機を
好機に変えるため、各社は技術を
フル活用する。
今回は、電気自動車用の特殊なネジ
を開発・製作する気鋭の会社を数社
取り上げた記事を紹介します。
「ネジ・クギ」というと、安売りの代
名詞みたいで、あまりいい意味に使わ
れていません。
それを「産業の塩」とは、記者さん
グッド テイスト。
最新のネジには知恵と工夫がぎっしり
詰まった、まさに「モノづくりの玉手
箱や。」みたいな製品が次々と生み出
されているのです。
“「EVシフトでネジも変わらざるを得
ない。」こう語るネジの大手日東精工
の材木正巳社長の手のひらには一見
すると何の変哲もないネジがあった。
ルーペでのぞき込むと、ネジ山のとこ
ろどころに溝が切ってある。主力製品
の一つ「ギザタイト」だ。”
「風の中のスーバルー、」が今にも聞
こえてきそうです。
“ネジを部材に回し入れると相手材が粘
土のように変形し、溝の間に入り込む。”
“ナットが必要なく狭いスペースでも
しっかり締結できるため、センサーな
どの小型部品の取り付けに向く。”
“EVは「電費」改善のために軽量化が
不可欠で、部品には鉄などに比べて
軽い樹脂が多く使われる。
ギザタイトは強く締め付けないため
相手材を変形させる恐れもない。”
「砂の中のギーンガー、」
はい、もう止めます。
でも、歌いたくなるほど画期的です。
ところで「電費」というのは電力消費
のことで、ガソリンエンジン車の「燃
費」にダブらせて最近よく使われて
いる言葉です、自動車雑誌なんかで。
記事には日東精工以外にも、様々な
工夫に取り組んでいる会社が紹介さ
れています。
(社名)ヤマシナ
(取組み)軽く樹脂と好相性のアルミ
(社名)丸ヱム製作所
(取組み)引っ張り合成が高いチタン
(社名)エスティック
(取組み)ネジ締め装置をテスラに
供給
“ネジもEVシフトに乗り遅れれば打撃
を受ける。実際に海外では接着剤や
熱による溶着を使う流れがある。”
私も代替品として接着剤のことは、チ
ラッと脳裏をよぎりました。
でも、日東精工の材木社長がインタ
ビューに答えてこうおっしゃっていま
す。
「EVでは(レアメタルなどを使う)
部品のリサイクル、リユースが重要
になる。締めた後も緩めて分解できる
ネジの利点は、ますます注目される
のではないか。」
「地上の星」は、ここにも輝いている
ぞ。