脱炭素社会の実現に向け、地熱発電

で新たな発電手法の開発が進み始め

た。大成建設は二酸化炭素(CO2)で

発電する技術の開発に着手。カナダの

新興企業は熱水を循環させる発電所を

日本で稼働させることを目指す。

 

 

今回は、日本で開発が遅れ気味の

地熱発電を「次世代型」にバージョン

アップして導入しようとする大成建設

とカナダの新興企業の試みに関する

記事を紹介します。

 

地熱発電については九州電力のHP

に詳しく掲載されていました。

 

“地熱発電とは、地中深くから取り出

した蒸気で直接タービンを回して発電

するものです。”

 

 

 

“火山や天然の噴気孔、硫気孔、

温泉、変質岩などがある、いわゆる

地熱地帯と呼ばれる地域では、深さ

数キロメートルの比較的浅いところに

1,000度前後のマグマ溜りがあり、

この熱が地中に浸透した天水などを

加熱し地熱貯留層を形成することが

あります。

このような地点において、地球内部の

熱を直接エネルギー源として利用する

のが地熱発電です。”

 

日経記事によると、上記のような従来

型の地熱発電の立地条件として、

“①十分な地下熱、②豊富な水、③蒸気

がたまりやすい地中の構造ーの3点が

そろう必要があるとされてきた。”

 

さらに九州電力のHPによると地熱発電

のメリット・デメリットについては、

“地熱発電の特徴

◎純国産エネルギーの有効利用ができること

◎燃料が不要であること

◎半永久的に安定して利用できる再生

可能エネルギーであること

◎クリーンエネルギーであり、CO2排

出抑制効果が高いこと

◎天候・昼夜を問わずに安定した発電

が可能なこと

 

しかし

◎大容量の発電所ができにくいこと

◎自然の景観に恵まれた場所が多い

ため周辺環境との調和をはかること

などに留意する必要があります。”

 

引用が長くなって申し訳ありません。

 

さて地熱発電の弱点の2番目、「周辺

環境との調和」については、施設デザ

インの工夫しだいで、解決できそうな

気がします。

 

問題は、「大容量の発電所ができにく

いこと」でしょうか。

他は、いいこと尽くしのように思えます。

 

日経記事に戻ると、

“日本は地熱の資源量が世界3位だが、

開発が遅れている。”

“英BPによると20年の日本の地熱発

電容量は世界10位にとどまる。開発

が進まない背景には、開発期間が10

年以上と長いこと環境規制地元の

温泉事業者との協議が難航しているこ

となどがある。”

 

先ほど九州電力のHPから

“地熱発電とは、地中深くから取り出

した蒸気で直接タービンを回して発電

するものです。”と引用しました。

 

大成建設が行おうとしている次世代型

の地熱発電の手法は、高温のCO2で

タービンを回して発電するものです。

 

“まず低温のCO2を地下に注入し地熱

CO2を暖める。高温になったCO2

を地下からくみ上げて発電し、再び

CO2を冷まして地下に注入する。

CO2は地下で高温高圧の環境で起こ

る、液体と気体の性質を併せもった

「超臨界」の状態になるため、多くの

熱をとりだせるようになる。”

 

新エネルギー・産業技術総合開発

機構(NEDO)は30年までに、従来

よりも深い地点から高温の蒸気を取り

出す「超臨界地熱」の試掘を目指す。

従来技術と比べ得られる熱量が高く、

1カ所あたりの発電量を大きく増やせ

る。”

 

なるほど、これで 「大容量の発電所が

できにくいこと」の問題は解決、とい

うことですね。

 

突然、新エネルギー・産業技術総合開

発機構(NEDO)というのが出てきま

したが、ググってみました。

 

日本のエネルギー・環境分野と産業技

術の一端を担う国立研究開発法人、と

ありました。

決して怪獣と戦う機関ではありませ

ん。求人情報もありましたよ。

 

超臨界のCO2をグルグル回すとなぜ

発電用のタービンが回るのかが、

いまいちピンときませんでしたが、

温泉事業者さんと折り合いがつい

て、規制緩和がなんとかなれば、

大変素晴らしい技術が実現でき

そうです。

 

カッコいい施設が完成したら、カメラ

を持って観光に行こうかな。

温泉付きですよ、ウフフ。