Smart Choice -8ページ目

美術の役割とは。

第二次世界大戦が終わった後に、美術の主流がアメリカに移った。


もちろん、ニューディール政策など背景もあるが、
この悲惨な惨劇を目の当たりにした、ヨーロッパの人々が、
美術は何も救わなかったし、むしろ何もできなかった。ということを知ってしまったからだ。
ご存知のように、ナチスは美術を奨励したのだから。

今、現代美術と呼ばれる分野、特に日本の現代美術がほとんどマイナー化し、
どうしようもなく誰にも必要とされなくなってしまったのはどうしてだろう。

確かに、村上隆さんのように、知られている作家もいる。
オタクブームの上澄みを金に換えたと言う人もいるが、
その背景にある物語やシステム構築は上手いとしか言いようがない。しかしそれは、日本の外での話。


この大震災後。

クリエイターという人達が何も出来ずに経過だけを遠くから見ていた。
こそこそと以前に戻るのを待っている。

でも、この世界を知ってしまった今、
After the Disaster のクリエイティブはどのようになるのだろうか?と思っていた。

先日、芸術家グループが岡本太郎氏の壁画いたずらをしたというニュースがあった。
芸術家がするべきことをやっただけ。という事だった。



これだけの大震災を経た後なのに、
美術とはこの程度のことしかできないのかと、何度、失望させれば気がすむのだろう。
自ら必要ないと証明してしまうのだから…。