お母さんの“究極の願い”が不登校の子どもの笑顔と元気を取りもどし、幸せにする…　それは何か？

(一部添削、再掲)

おはようございます。

お母さん、親は誰でも大切なお子さんへの

期待や希望、願いがいくつもありますよね。

元気に育ってほしい、

良いお友達をつくってほしい、

学校でがんばってほしい、

将来はいい会社に入って安定した豊かな生活をしてほしい、

幸せな結婚をしてほしい…

そう願うのが“親心”というものですよね。

たくさんの親の願いや希望や期待が

叶えられるのであれば、

それに超したことはありませんよね。

では、もし貴女のお子さんを幸せにするためには、

どうしてもお母さんとしての多くの願いを

捨てなければならないとしたら、

貴女はどうされるでしょうか。

下に書いていますのは、

単なる想像上のフィクション、妄想ですが、

事情や状態は異なっても、時には、

私たち親が実際に直面する

現実の場面になることもあるものです。

お時間のあるときにでも

ちょっとご覧になって、考えてみてくださいね。

…　　　…　　　…　　　…　　　…

大切なお子さんが交通事故にあい、

救急病棟に運ばれ、危篤状態にあります。

貴女はいま集中治療室で

瀕死の重傷を負ったお子さんの枕元にたたずみ、

「何とか子どもを助けてください。子どもが助かるなら何でもいたします」

と、必死になって神様に祈っています。

「今夜が峠です」と医者から言われたその夜中、

必死になって神様に祈りつづける貴女の

健気なすがたにほろりとした神様は、

光ともに姿を現し、

「では、おまえの母親としての心からの願いを５つだけ申してみよ。

その願いがこの子の母親として相応しいものであれば、

この子の命を助けてやってもよい。

たが、それがおまえの自分勝手な願いであれば、

この子は生きのびても不幸になるだけだから、

ただちにこの子を天国に連れて行く。」

と貴女に告げます。

貴女はイスに座り、

百均で買ったメモ帳をカバンから取り出し、

心を落ちつかせ、知恵を働かせて、

必死になって考えます。

「私の心にはたくさんの期待と希望が願いがあるが、

どんな願いが母親としての本当の願いなのだろうか…

どのような願いがこの死にそうな子にとって

母親の願いとして相応しいのだろう…」

そして、やっとの思いで、

５つの願いをメモ用紙に書きだし、

神様に報告します。

「神様、私がこの子に願うのはこの５つのことです。

１．笑顔でいてほしい
２．元気でいてほしい
３．喜んで学校にかよってほしい
４．良い会社に入ってほしい
５．豊かな生活を送ってほしい

これで、子どもを助けていただけますか？」

神様は、メモ用紙に書かれた

貴女の５つの願いに目を落とし、

じっと見ながら思案していたが、

やがておもむろに告げた。

「ダメだな。ここに書かれているのはおまえの母親としての欲望や期待ばかりだ。

これではこの子の母親として相応しい願いだと認めることができない。

もう一度チャンスをやる。今度は3つだけ、おまえの願いを書いて出しなさい！」

と無慈悲にも、貴女の５つの願いを却下した。

やむを得ないので、

貴女はさらに考えを深め、

心にある自分の母親としての多くの願いを

一つ一つ捨てていき、しぼりにしぼって、

３つの願いだけをメモ帳に書いて、

神様に報告した。

「神様、私の母親としての願いを３つだけにするのは大変でしたが、

なんとか絞りこみました。これ以外には考えることはできません。

１．ただ、生きていてくれればいい
２．ただ、健康であればいい
３．ただ、幸せであってくれればいい

いかがでしょうか。今度は認めてくださいますか？」

貴女から３つの願いが書かれた

メモ用紙を受け取った神様は、

メモ用紙が貴女の涙で濡れ、

文字が少しにじんでいるのを見ながら、

長いあいだ思案していたが、

おもむろに首を振りながら、貴女に告げた。

「確かに、今度は母親としての欲や期待を願望をできるだけ捨てて、

一生懸命考えたことがよくわかる。

しかし、まだ、母親としての究極の願いではない。

まだ親としての欲が入りこんでいる。最後のチャンスをやろう。

母親としての最後の願いを１つだけ書くのじゃ。

それがこの子のためにならないものであったら、気の毒だが、

この子は天国に連れて帰る。日の出でに答えを出しなさい」

最後通牒（つうちょう）をつきつけられた貴女は、

怒れにかられたが、同時に、途方にくれた。

「だって…　これ以上、何を削れというのだろう。

最初の５つの願いも、母親としてそう願う資格があると思っていたし、

さっきの３つの願いなんか、絞りに絞った、親としての当然お願いだ。

いったい何が、この子の母親として相応しいただ一つの願いだと言うのだろう…」

時は刻々とすぎゆき、

やがて東の空が白んできたが、

貴女はどうしても答えを見いだせないでいた。

もう時間がない。気持ちは焦る…　

でも、わからない…　どうしたらいいのか…　

これ以上、願いを削るなんてできない…　

でも、決めるしかない！

貴女は泣きはらした目でメモ用紙に

最後の願い、もうこれしかない、という願い

を書き、神様に渡した。

神様はメモ用紙に書かれた

貴女の最後の願いにじっと見入った。

そして、貴女に告げた　ー

「良かろう。ここに書かれているおまえの最後の究極の願いこそ、

“この子の母親としての本当の願い”なのだ。真実の願いなのだ。

この“究極の願い”を忘れないことだ。

そうすれば、先におまえが書いたその他のすべての願いも叶えられるだろう。

だが、この“究極の願い”を忘れたとき、この子は不幸になり、

再び命を失う危機に見まわれるだろう」

そう語る厳かな声が

だんだんと遠ざかっていくのを感じて、

顔をあげた貴女の前には、

窓際にたたずんでいたはずの神様の姿は、

もはや消えていた。

代わりに、

朝の柔らかい陽光が射すベッドの上で、

愛しい大切なわが子が薄く目を開けて、

かすかに微笑みながら、

貴女をじっと見ていた。

力はないが、輝きがもどっている目を

貴女に向けながら、かすかに唇を動かして

話そうとしているわが子の言葉が、

聞こえたような気がした。

「お母さん、ありがとう。大好きだよ…」

そう聞こえた気がしたのは、

貴女の錯覚ではななかった…

涙を流しながら

わが子を抱きしめる貴女の足下には、

母親としての究極の願いを書いた

メモ用紙が落ちていた。

貴女の究極の願いを書いた文字は、

貴女の涙で溶けて見えなくなっていた…

　　…　　　…　　　…　　　…　　　…

お母さん、

貴女の母親としての究極の願いは、なんでしょうか？

貴女のその究極の願いは、

お子さんを救うことができるでしょうか？

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