大恐慌の時代に、ペンシルバニアの小さな農村に住んでいたウォルター・ハーター(Walter Harter)という青年がいました。彼の家は貧しく、高校を卒業した後、彼は大学進学をあきらめ仕事を探さなければなりませんでした。
そのとき彼には「行ったことも、見たこともないニューヨークで仕事を見つけたい」という明確な目標がありました。そこで彼は電話局でニューヨークの電話帳を借り、その中の広告に載っている様々な業種の商店を調べ、有名なドラッグストアのチェーン店に的を絞りました。
その電話帳の中には、そのチェーン店の393店舗の住所が載っていました。そして、ウォルターは、その393店舗の支店すべてに仕事をお願いする手紙を書く決心をしたのです。
特別な才能や経験もない彼は、掃除係でも、どんな仕事でもいいから雇ってほしいと書きました。当然タイプライターなど持っていない彼は、それら393通の手紙をすべて「手書きで」書きました。彼は1日15通というノルマを自分に課し、来る日も来る日も手紙を書き、それを出し続けたのです。
ですが、悲しいことに、その手書きの393通すべてに返事は来ませんでした。拒否の中でも一番辛いのが「何の返事もない」ということです。しかし、明確な目標を持っていた彼はへこたれませんでした。そしてついに、彼はニューヨークに行くことを決断したのです。両親は彼のためになけなしのお金を集め、何とか2,3日滞在できるだけのお金を彼に貸しました。
ニューヨークに着いた彼は、そのチェーン店のひとつを探し出し、マネージャーに合わせてくれとお願いをして会わせてもらい、そのマネージャーに、彼のすべての手紙はパークアベニューにある人事部に送られているということを教えてもらいました。
そのオフィスに着くと、仕事を求める人の長い列ができていました。ウォルターは受付で自分の名前を言うと、その受付の人が笑顔でオフィスに通してくれたのです。その部屋の中には、いかめしい顔をして座っている男性がいました。
受付の人が、彼の名前をその男性に告げると、彼の顔はパッと明るくなり、手元にあった手紙の束を指差しこう言いました。
「君の送ってくれた手紙393通がここにある。いつかそのドアを開けてやってくると思っていたよ。ぜひ今日の午後から事務の仕事を始めてもらいたい。」
そして、ウォルターはその日の午後から仕事を始めたのです!その後、彼は支店のマネージャーにまで出世しました。
彼の就職活動の中で、彼には「あきらめる理由」がたくさんありました。というか、あきらめざるを得ない理由しかもっていませんでした。どこかで彼があきらめたとしてもだれも彼を責めなかったでしょう。
でも彼はあきらめなかったのです。決して悲観的な現状を見て落胆せず、前向きに自分の目標を見つめ、そこに到達する努力を惜しまなかったのです。
悲観的な現状に文句を言ってあきらめるのは誰にでもできることです。ですが、どのような環境にあっても決して心を折らず、結果を出すための原因に働きかけ、行動し続ける人には、周りの環境の方から変化が始まり、プラスの方向に動き始め、望む結果が実現していくのです。
「No matter what the outcome, a positive attitude always brings better results than a bad attitude.」
(結果がどうであれ、前向きな姿勢というものは、いつも悲観的な態度よりも良い結果をもたらしてくれる)
このことを覚えて、決して「あきらめる理由」にフォーカスせず、「成功する原因」に対して行動をし続け、親子でバイリンガルになるという夢を実現させていきましょう!