ヘアドネーションをすることに

意味はあるのだろうか…

 

それよりも私自身が変わることが

必要なのではないか。

 

 

思い悩む中で、父のことを思い出しました。

 

 

私の父は白血病で亡くなっています。

 

 

抗がん剤治療を始めてすぐの頃。

 

「朝起きると

髪の毛がすごい抜けちゃてるんだよー」

 

笑いながら父は言いました。

 

 

その日の内に父は

院内の床屋さんに来てもらい、

バリカンで丸刈りにしました。

 

 

丸刈りになった父は、

 

「いや~、高校生ぶりだよ!

頭の形がよくてよかったよ」

 

と、恥ずかしそうに笑っていました。

 

 

私は一緒に笑うので精一杯でした。

 

 

ある日突然、白血病になった父。

 

受け入れるのは容易ではなかったと思います。

 

 

そんな中、

自分の見た目が変わることまで

受け入れなければならないのか。

 

 

父はどんな気持ちで丸刈りになったのか。

 

 

 

友人のNちゃん(小児科の看護師です)にも

相談をすると、

抗がん剤治療をされた後輩の話を

教えてくれました。

 

 

そして、

 

「ありのままの自分であることや、

自分と違う他人をありのまま受け入れることは

とても大切なことだけれど、

自分の意志と関係なく

突然病気になってしまった人が、

病気も変わりゆく自分の姿も

受け入れることは大変なことだと思う」

 

「闘病中にそのパワーを強いることは、

とてもつらいこと。

娘ちゃんややしこちゃんの髪が

病気と共存していく人の

モチベーションになったらいいよね!」

 

と、言ってくれました。

 

 

娘にも父とNちゃんの話をしました。

 

 

ヘアドネーションを必要としない社会になるため

自分に何ができるか一緒に考えていこう、

と伝えました。

 

 

ありのままに

自分らしい生き方を選ぶことができる。

 

 

ヘアドネーションを通して娘は

一歩先を意識してくれたようでした。

 

 

色んな思いを経て、

無事にヘアドネーションをすることができました。

 

 

髪の毛をカットする瞬間、眉毛ひとつ動かさなかった娘。

 

 

 

 

45㎝近く切ることができました。

 

 

ヘアドネーション=いいことをした

 

それで終わりにしてはいけないと思います。

 

 

このブログが

もう一歩先を考えるきっかけとなりますように。

 

 

私も45㎝カットすることができました。

父の闘病中、

「いつか父のこと、世の中の人に知ってもらえたらいいな」

と父と話していました。

少しですが、父との約束も果たせました。

 

 

にほんブログ村 病気ブログ 1型糖尿病(小児糖尿病)へ
にほんブログ村